猫と暮らす
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「猫のお世話は犬よりも簡単そう」は間違い⁉ 知っておきたい大切なことを獣医師が解説
今回、猫のお世話について知っておきたい大切なことを、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
「猫は散歩の必要がないからお世話がラク」というのは間違い!
「まず前提としてですが、犬と猫のお世話でどっちがラク、大変というのはありませんので、そこは理解いただきたいと思います。
猫は交通事故や猫同士のケンカ、感染症などの観点から、現在では完全室内飼いが推奨されています。しかし、完全室内飼いだからといって犬のように散歩に行かないからラクで飼いやすい、ということにはつながりません。
猫にももちろん運動が必要ですし、気分転換も必要なので、犬のように外に散歩に行かない分を家で補ってあげる必要があります」
「たとえば、『何かを捕まえて食べる』という捕食行動をさせてあげるために、おもちゃで遊んであげてから食事を与えたり、家具の配置を変えて段差を作ったりキャットタワーを置いたりして、上下運動を好む猫にとっての環境を作ってあげる必要もあります」
住環境を整えてあげることも猫には大切
「猫を飼う際には住環境を整えてあげることもとても大切です。猫は常に家の中にいるので、家の中を快適な室温に保ってあげるために冷暖房を使います。つまり電気代もかかります。
また、警戒心と縄張り意識が強い猫にとって安心して落ち着くことができる良い場所を作ってあげて、猫に不必要なストレスをかけないようにしてあげることも大切です。
猫は犬のようにしつけをして、行動を抑制することは難しい動物だといわれています。そのため、猫に合わせた環境を作ってあげて、猫が快適に過ごせるようにしてあげなければならないでしょう」
「一般的な『人が心地よい空間』が、猫にとっての心地よい空間とは限りません。犬を飼っている人は、犬と同じように猫をお世話してしまう人もいますが、猫は小さな犬ではないので、一緒に生活をするうえでのお世話の仕方はそれぞれ異なります。
猫の習性をよく学び、犬とは違うということを知ってから猫を飼うようにしましょう」
猫のお世話では、とくに「トイレ」が重要に!
「人によってどのお世話が大変かというのは違うと思いますが、猫にとってトイレのお世話は非常に重要です。
猫はトイレへのこだわりが強く、トイレの環境が整っていないとストレスを感じて病気になってしまうことがあります。
そのため…
- トイレは飼っている猫の数+1個用意すること
- 落ち着いた場所に設置すること
- 大きめのトイレを用意すること
- できるだけはやく排泄物を取り除いて清潔なトイレにすること
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami
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