猫と暮らす
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夏~秋の季節の変わり目は「猫の不調」に要注意! 今すぐやりたい対処方法とは
そこで今回は、ねこのきもち獣医師相談室の先生に、夏から秋の季節の変わり目に起こりやすい猫の不調や、飼い主さんができるケアなどについてお話をうかがいました。
夏~秋の季節の変わり目に起こる「猫の不調」とは?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「秋の始まりは、夏のように暑い日があったり、急に涼しくなったりする日があるほか、昼間は暑くても朝晩は気温が低いなど、1日の寒暖差が大きい時期でもあります。
このような気温差に対して体温を調節していると、猫の体力は消耗され、免疫力が低下しやすくなることが。免疫力が低下すると、猫カゼや腎臓病、アレルギーなどの持病がある猫の場合は症状が悪化したり、高齢の猫などは隠れていた病気が発症したりするケースが見られるので注意しましょう。
なお、もともと健康な猫であっても、この時期は食欲不振や下痢、嘔吐など消化器の症状が出ることがあります」
夏~秋の季節の変わり目に健康な猫が不調を起こすのはなぜ?
獣医師:
「さまざまな原因が考えられますが、例えば、涼しくなって食欲旺盛になったと安心していると、夏の暑さで弱っている胃腸に負担がかかるため、下痢や嘔吐などを起こしやすくなります。
また、秋の始まりは夏毛から冬毛に変わる『換毛期』です。冬毛から夏毛に変わる春ほどではありませんが、この時期はやはり抜け毛が多くなるため、飲み込んだ毛の量によっては毛玉を吐く回数が増えたり、食欲不振などの消化器症状の原因になったりすることがあるでしょう」
夏~秋の季節の変わり目に起こる不調のケア方法とは?
獣医師:
「体力や免疫力が低下していると回復が遅れることがありますので、この時期に不調が見られたら、早めに動物病院を受診するようにしましょう。ご家庭では、気候の変化に注意して室温や湿度をこまめに管理し、静かに休める環境を整えてあげてください。
とはいえ、もっとも大切なのは、この時期に猫を不調にさせないことです。そのためには、夏の間に猫の体力が落ちないようなお世話をしてあげるとよいでしょう」
夏~秋の季節の変わり目に起こる不調を予防する方法とは?
獣医師:
「例えば、エアコンを使うなどして、室内を猫にとって快適な温度と湿度に保ってあげるとよいでしょう。
また、いつものドライフードに少量のおやつやふりかけをトッピングしたり、ウエットフードを温めたりして、消化のよさも考慮しつつ食欲がアップするような食事を与えるのもおすすめです。さらに、夏に起こりがちな脱水を予防するために、水飲み場所を増やしたり、猫が飲みやすいような水飲みボウルを用意したりして、適切な飲水量を保つことも大切なポイントでしょう。
そのほか、ブラッシングも忘れずにしてあげてください。余分な被毛を取り除くことは、換毛期の抜け毛を減らすだけではなく、皮膚の蒸れを防ぎ、血行をよくして皮膚の健康を保つ効果が期待できます」
――ありがとうございました。
文/ハセベサチコ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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