猫と暮らす
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猫の歯が抜ける原因は? 病的な理由が隠れている可能性もあるので要注意
今回、ねこのきもち獣医師相談室の山口みき先生が解説します。
猫の歯が抜けるときに考えられる理由は?
「まず生理的なものとして、乳歯から永久歯への生え変わりが生涯に一度あります。生後4カ月あたりから見られ、生後半年ほどで完了します。前歯(切歯)から始まり、その後に奥歯(臼歯)、最後に牙(犬歯)の順に抜け変わります。
また、歯が抜けてしまうのには、病的な原因もあります。たとえば、歯周病や歯頚部吸収病巣が挙げられます。歯周病では細菌感染による炎症により歯肉が後退し、歯が抜けてしまいます。
一方の歯頚部吸収病巣は、歯が骨に吸収され溶けてしまうことによるものです。これによりもろくなった歯は欠けたり、なくなってしまいます。そのため、抜けるとは少し意味合いが異なります」
歯周病などで歯が抜けてしまうのを予防する方法は?
「そうですね。歯周病や歯頚部吸収病巣に関しては、口腔内を清潔に保つことで予防ができると考えられています。日頃からデンタルケアを取り入れたり、定期検診を受けて、愛猫のお口の中の確認をしましょう」
愛猫の歯が抜けたり欠けたりしているのに気づいたときの対応は?
「歯が欠けた場合、歯髄に達するものかそうでないかによって症状や治療が異なります。また、歯頚部吸収病巣により歯が欠けて見えることがあります。
まずはできるだけ早めに、かかりつけの動物病院を受診してください。口の中は観察が難しいケースもあり、気づかないこともあるかもしれません。
歯に異常がある場合は、食欲や食べ方、よだれの多さに変化が見られることがあります。日頃から愛猫の様子に気を配り、何か異変がないかどうか注意して見てあげましょう」
どのようにケアしていくのがよいかは、かかりつけの獣医師に愛猫の口の中を確認してもらい、相談するようにしましょう。
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami
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