猫も足腰が弱まってしまうと、関節炎や肥満、膀胱炎などのリスクが高まるおそれがあります。予防のためにも、日々トレーニングをして筋肉を維持することが大切。今回はTokyo Cat Specialists院長の山本宗伸先生にお話を伺いました。
「ジャンプ・歩く・走る」が効果的!
筋肉を5~10分ほど連続的に動かすと、筋肉の繊維が断裂し、修復したときに強くなります。足腰を鍛えるには、ジャンプ、歩く、走るといった運動が効果的。遊びでこれらの動きを意識して取り入れるのがおすすめです。
なお、あくまで無理のない範囲で行い、運動後はゆっくり休ませてあげましょう。
後ろ足の筋肉に効く「ジャンプ遊び」
後ろ足で床を強く蹴るジャンプは、後ろ足の筋肉に力が入り効果的です。
柄や紐の長いじゃらしおもちゃを用意し、勢いよく上に引き上げ猫がジャンプするように誘導しましょう。
たまにおもちゃを捕まえさせてあげると、猫の満足度もアップして、継続して遊びやすくなります。
「猫タワーの上り下り」は前足の筋肉に効果的
猫は上り下りするときに前足にとくに力が入るため、猫タワーの上下運動もおすすめ。じゃらしおもちゃなどを使って、ゆっくりと猫タワーを上り下りさせましょう。ゆっくりと繰り返すことで、より筋肉の刺激につながります。
猫タワーの代わりに、ソファで行ってもいいでしょう。
前足と後ろ足の両方に効く「ボール遊び」
猫が走るとき、足はとくに伸ばすときに力が入るため、前足と後ろ足の「足を伸ばす筋肉」が鍛えられます。足が滑らないようにカーペットなどを敷いた場所で、ボールや紙を丸めたものを投げて、猫に追いかけさせて。
猫が持って帰ってきた場合は、再び投げてあげましょう。
「猫の歩行誘導」はシニア猫にもおすすめ
四足歩行の猫は、歩くだけでも足腰全体の刺激に。飼い主さんがじゃらしおもちゃを腰にさして歩くと、猫がおもちゃにつられて歩行量も増えやすくなります。
負担をかけすぎない方法なので、シニア猫にも取り入れやすく、飼い主さんも家事などをしながらできるので、挑戦しやすい方法です。
猫の筋肉は、人と同じように全身運動に必要不可欠なほか、体温維持などの役割をもっているため、免疫力を高めるためにもしっかりと維持しておきたいところ。今回ご紹介した内容も参考に、猫の体に負担をかけすぎないように注意しながら、適度に運動させてあげてくださいね。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(Tokyo Cat Specialists院長)
参考/「ねこのきもち」2021年11月号『運動&食事 小さな積み重ねが筋肉をつくる ねこの足腰を、鍛えよう!』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。