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猫が「愛情不足」を感じているサイン 不安や不満が原因のことも|獣医師解説

日頃から飼い主さんが愛猫に愛情を注いでいるつもりでも、愛情不足を感じている場合もあるようです。

この記事では、猫が愛情不足を感じているときのサインなどについて、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。

愛情不足を感じている猫に見られる特徴は?

くつろぐ猫
getty
飼い主さんの愛情を求めやすかったり、愛情が足りていないときに敏感に感じる猫の傾向としては、甘えん坊な性格で、飼い主さんが在宅のときはずっとくっついていたいタイプのコに多いといえるでしょう。

家猫として生まれたときから人と一緒に育った猫は、人に対する依存心や愛情が大きいです。それが急になくなったり減ったりすると、精神的に不安定になってしまうことがあり、愛情不足だと感じてしまうかもしれません。

そのような場合には、下記のような症状が見られることも。

①自分を落ち着かせるためのグルーミング あまりに続くと脱毛、皮膚炎に

不安などの程度が軽い初期の頃には、猫は自分を落ち着かせるためにグルーミングをします。それがあまりに続くと、脱毛や皮膚炎を起こすほどになることもあります。

②甘えん坊のコに多い「ウールサッキング」

子猫や甘えん坊のコでは、フミフミをしたり、母猫のおっぱいを飲むときのチューチュー吸う行動をすることもあります。それが高じると、「ウールサッキング」といって、毛布などの繊維を食べてしまうこともあるので、注意が必要でしょう。

③不安感から分離不安や食欲不振、下痢、嘔吐も

猫は不安が募ると行動が落ち着かなくなったり、大きな声で鳴くなどの分離不安になることもあります。食欲不振、下痢、嘔吐などの体調不良も見られるように。

猫の分離不安とは?

抱っこされる猫
getty
上記で述べた「分離不安」とは、飼い主さんがいないことで気持ちが不安定になり、それによって問題行動を起こすことをいいます。主な症状としては、下記のようなことが挙げられます。
  1. 鳴き続けてつきまとい、飼い主さんのトイレ、お風呂などいろんなところについてまわる
  2. トイレではないところで粗相する
  3. 家具などにマーキングする
  4. 血尿
  5. 執拗に体をグルーミングし、それに伴う脱毛を起こす
  6. 食欲がない、元気がない
  7. 下痢、嘔吐
  8. 物を壊すなどの破壊行動をする

猫が「不安」を感じる状況は?

ハンモックでくつろぐ猫
getty
猫はあまり変化を好まない動物。たとえば、下記のような状況に不安を感じることがあるようです。
  • 引っ越しで環境が変わる
  • いつも家にいる人が家から出てしまう
  • 決まった場所にあったお気に入りのスペースがなくなる
このような日常生活の変化に猫がついていけないときに、不安感が増すと考えられます。こうした状況が影響して、愛情不足を感じていることもあるのでしょう。

猫が「不満」を感じる状況は?

見つめる猫
getty
猫が愛情不足を感じる原因は、不安のほかに「不満」が関係している可能性もあります。

猫も「こうしたい」「こうしてほしい」など、生活のなかでさまざまな欲求があります。これらの欲求が満たされないと、不満を感じることに。

具体的な例を挙げるとすると…
  • 十分に食事ができていない
  • 新鮮な水を好きなときに好きなだけ飲めない
  • 気に入ったトイレで落ち着いて排泄できない
  • 生活環境がうるさくて眠れない
  • 寒すぎる、暑すぎる
  • 体の具合が悪かったり、痛い箇所がある
  • 遊び足りない
  • 飼い主さんに甘えられない、構ってもらえない
などといったさまざまな理由で、不満を感じていることがあります。日々のこうした状況によって、猫が愛情が足りないと感じる原因になっている場合もあるでしょう。

猫への上手な愛情の伝え方のポイントは?

くつろぐ猫
getty
猫に愛情を伝える方法として、もっとも大切なことは、「猫にとって快適な生活を送れる環境を整えてあげること」でしょう。

猫の欲求をすべて満たしてあげることは難しいですが、健康的に生活できるように環境を整えてあげれば、大きな不満を抱えることは少ないかと思います。

まずは…
  • 食生活をきちんと管理する
  • トイレなどの衛生面を整える
  • 室温を快適に保つ
などといったことから見直してみるとよいでしょう。

愛情のある猫への接し方は?

見つめる猫
getty
愛情のある接し方をするために必要なのは、愛猫の性格を把握しておくことです。甘えん坊かクールなタイプなのかでは、接し方は変わってくるはずです。

性格と接し方にズレがあると、猫にとってはストレスになり、愛情が伝わりにくくなります。飼い主さんは自分のライフスタイルや愛猫の性格などから、ちょうどいい距離や接し方を知る必要があるでしょう。

愛猫のちょっとした不安や不安のサインを見逃さないように、飼い主さんは愛猫の気持ちを考えながらスキンシップや声かけ、お世話をしてあげるように心がけてみてください。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ
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