猫も人間に近い感情を持っているんだニャ
猫はクールに見えて、案外表情豊かな生き物。愛猫の写真を見返すと、楽しそうだったり、ちょっと不機嫌そうだったりと、感情が垣間見れるときがあるでしょう。猫の感情については、日々研究が進められており、現在では「人間と似た感情」と「人間に似ていない感情」の区別が、徐々に増えています。猫は人間と全く同じ感情を持っている訳ではありませんが、似たような状況で、似たような感情を抱いていることもあります。そのなかでも今回は、猫が感じる「マイナス感情」について掘り下げます。
人間と似ているマイナス感情
猫がしょんぼりしていたり、元気がないように感じるときは、人間と同じような気持ちになっているかもしれません。
寂しい。甘えたりない。
普段の遊びや声かけを怠ると、猫だって寂しいと感じます。たとえ毎日かまっていていたとしても、飼い主さんが長時間留守にするだけで、寂しいと感じる猫もいるそう。一匹で気ままに過ごしているように見えても、猫なりに飼い主さんに甘えたい気持ちを持っているんです。
しかし、少しのふれあいで満足するタイプの猫は、その猫なりの甘え方が見えにくい可能性もあります。もしも、猫の元気がない、寂しそうな兆候を見受けられたときは、最近のふれあい方を思い出してみてください。ちょっとふれあいの時間が足りなかったかなと思ったら、猫が喜ぶ方法で大好きを伝えましょう。飼い主さんの愛情は、猫にとっての一番の安らぎなんです。
イライラ。いやなことをされたら怒ります。
遊びや食事を邪魔されたり、痛い事をされたりしたら、猫だってイライラしたり、不機嫌になります。猫はイライラすると、耳を反らせたり、尻尾をばたつかせたりと、行動で感情を表現します。ゆったり横たわっているようにみえても、こうした苛立ちのサインがあらわれる場合は、イライラの原因を探りましょう。
エサの時間が過ぎていませんか?無理やり抱っこしようとしませんでしたか?部屋が暑すぎませんか?不快だと思われる原因を探ることが、猫にとってのストレス解消につながります。
本当に嫌な事は忘れない
猫が本当に嫌だ!怖い!と感じた事は、トラウマとして残る事があります。事故や災害などの大きな出来事にくわえて、場合によっては、病院での予防接種なども原因となり得ます。もし、トラウマとなっている出来事と重なる状況下に置かれると、怯えたり、怒ったりする事もあるでしょう。
これは、自分にとっての悪い経験を繰り返さないようにする、本能的な行動と言えます。そんなときは、むやみに叱ったりせずに「猫が苦手とする事」と理解し、猫の気持ちを受け止めてあげましょう。予防接種など避けられない事象に関しては、終わった後にしっかりと褒めて、ご褒美をあげるなどのケアをしてください。一番は、無理強いをしないことです。
今回は、猫のマイナス感情に着目しました。人間にとってはたいした事ではなくても、猫にとってはとても強いストレスを感じているケースもたくさんあります。愛猫のことは、飼い主さんが一番知っているはず。もしマイナス感情が見られたら、まずは猫の気持ちを受け入れて、原因が何か探ってみてくださいね。
出典/「ねこのきもち」17年5月号『猫にもあるの?この気持ち』(監修:武蔵野大学教育学部講師 齋藤慈子先生)
文/riko
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。