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お刺身、かつおぶし、海苔。欲しがる猫に与えるのは待ってほしい海のもの

自宅のキッチンや食卓は、猫が大好きな海産物の宝庫です。料理中や食事中に猫がおねだりする場合、猫が口にしていい海産物をおすそわけすることは問題ないのでしょうか? ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に質問してみました。

量と与え方は?猫が食べられる魚のお刺身

両前足をあげるアルくん(MIX)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
――人が食事をしていると、猫がもの欲しそうに寄ってくることがあります。食卓に猫が食べていいとされているサケやマグロ、鯛、かんぱちなどのお刺身がある場合は、おすそわけしても大丈夫でしょうか。

岡本先生:
「1種類のお刺身をひと切れの半分程度の量与えるのであれば、おすそわけしてもいいと思います」

――お刺身をお裾分けする場合は、生のまま与えてもいいのでしょうか。あぶったり、茹でたり、焼くなどしたほうが安全ですか。

岡本先生:
「少量であれば、どの状態でもほぼ変わりません。ただ、生魚にはビタミンB1を分解するチアミナーゼが多少含まれます。加熱で分解作用が失われますので、心配であれば加熱してください」

――与える魚の状態は生のままで問題ないけれど、生魚を与えすぎると栄養の吸収を阻害してしまうのですね。

焼き魚や海苔、かつおぶしなどをおねだりされる場合は?

おねだりするラブくん(MIX)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
――お刺身のほかにも、魚料理を食べているとおねだりされることがあります。例えば、味付けされていない焼き魚の骨や皮は、猫におすそわけしても大丈夫でしょうか。

岡本先生:
「魚の骨や皮は、喉や食道に引っかかったり、消化不良を起こしたりする可能性があります。与えるのは避けたほうがいいでしょう」

――食卓にある海苔やかつおぶしは、味付けされていなければ与えても大丈夫でしょうか。

岡本先生:
「細かくして、少量(小さじ1杯程度)を与えるのなら大丈夫ですが、食材自体に塩分が含まれているので与えすぎないでください」

――だし汁を取ったあとの昆布や煮干しは、猫に与えても大丈夫でしょうか。

岡本先生:
「冷ましてから、煮干し1~2本程度の量であれば大丈夫だと思います。昆布も同じです」

――猫が口にしていい食材でも、口に入るときの温度や量には気を付けなければなりませんね。

しつけや体調の注意

上を見つめるまるちゃん(スコティッシュフォールド)
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
――食事をおすそわけする場合、その場で食べさせるのと、いつものゴハン場所で食べさせるのではどちらがいいのでしょうか。

岡本先生:
「その場で与えると、ねだるクセがエスカレートしてしまうかもしれません。人が食べる前や、食べ終わったタイミングで、いつものゴハン皿に入れてあげるほうがいいでしょう」

――猫が口にしても大丈夫とされる食べ物を猫に与える際、注意すべきことはありますか。

岡本先生:
「大丈夫といわれている食材でも、猫によっては体質に合わない可能性があります」

――それは危険ですね。ほかに体調面で注意したほうがいいことはありますか。

岡本先生:
「持病がある場合は、おすそわけする前にかかりつけの獣医師にご確認ください」

――猫が食べても問題ないとされている食材でも、体調や体質によっては注意が必要ということですね。貴重なお話をありがとうございました。
猫が食べてもいい食材で、量を守って与えるのであれば食事をおすそわけしても大丈夫そうです。とはいえ、一度お裾分けすると猫のおねだりがエスカレートする可能性もあります。与え続けていると病気を引き起こすリスクがありますので、おやつなどは、猫用に売られているものにしたほうがいいでしょう。食べ慣れない食材を与えるときは、その後の体調まできちんと見守ってあげてください。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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