猫は、そのときの感情が表情に現われます。愛猫が何を考えているかがわかればお世話に役立ちますし、その結果、愛猫との絆がさらに深まるかもしれませんよね。
そこで今回は、「目を細めているとき」「目がまん丸になっているとき」など、猫の目の状態からわかる感情について、動物看護師の小野寺温先生に伺いました。
目を細めて、瞳孔もほっそりしている
目を細めて、なおかつ瞳孔もほっそりしていたら、それはリラックスしている合図です。顔に無駄な力が入っておらず、脱力した状態にあると考えられます。目以外にも、ヒゲが自然に垂れていたり、耳が自然に立っていたり、猫によっては口がうっすら開いていたりするのも、リラックス中の表情だといえるでしょう。
目をカッと見開いている
うれしい、楽しい、大好きなど、ポジティブな感情を抱いて気持ちが高ぶっているときは、顔全体に力が入ります。目をカッと見開いているときは、まさにそんな状況なのでしょう。
目以外だと、耳がピンと立つ、ヒゲが前を向く、口元が膨らむなども、ワクワクしているときに見られる顔の変化です。
目を閉じている
飼い主さんと目が合ったときや、自分の名前を呼ばれたとき、まばたきのようなしぐさをする猫がいます。これは、猫にとってあいさつのようなもので、その意味は親愛。「あなたが好きだよ」という気持ちを、飼い主さんに伝えてくれているのですね。
こちらも同じように目を閉じると、愛猫を安心させることができるので、ぜひ試してみてください。
目をまん丸にする
突然大きな音がしたり、目の前の様子が急に変わったりなど、猫にとってびっくりすることが起こると、目がまん丸になることがあります。これは、緊張と興奮によって、瞳孔が最大限まで開くことが原因です。周りの安全が確認できると、元に戻りますよ。
目をそらしている
野生の猫は、猫と目を合わせることはほとんどありません。これは、相手を見ることが敵意を意味し、じっと見つめるとケンカになってしまうからです。
飼い猫も同様で、立場が弱かったり逆らう気がなかったりする場面では、目をそらして「降参です」という気持ちを相手に伝えます。
猫の目からは、さまざまな感情が読み取れます。愛猫が今何を考えているかを知りたいときは、目の様子を確認してみるといいかもしれませんね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学助教 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2020年12月号『見るだけで「表情」を早読み!うちのコは今イイ気分?ワルイ気分?』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。