猫風邪の症状ってどんな感じ?
猫風邪とは、正式には「猫カシリウイルス感染症」や「猫ウイルス性鼻器官炎」のことを指しています。猫カシリウイルスや猫ヘルペスウイルスなどに感染したことが原因で発症し、人の風邪のような症状があらわれます。もし猫風邪を悪化させてしまうと、鼻炎で鼻が詰まってニオイが嗅げなくなってしまったり、口内炎の痛みで食事が摂れずに衰弱してしまったりすることがあります。
猫風邪の主な症状は人の風邪のような発熱や鼻水・くしゃみの以外にも、口内炎ができたりよだれがでたり、目やにがでたりと多岐に渡ります。平熱が高い猫の場合は、夏風邪が原因で39℃くらいまで発熱することもあります。ちなみに子猫は平熱が高めになり、成猫や老猫は低くなります。もちろん個体差がありますので、日頃から愛猫の平熱を知っておくことが大切ですね。なお、口内炎は歯周病が原因な可能性もあるため、他の症状と併せてチェックする必要があります。
子猫や飼い始めは要注意!
体力や免疫力のない子猫が猫風邪にかかると重症化することが多く、治療が遅れてしまうと場合によっては命を落とすこともあります。ほかの感染症に同時にかかっている場合には免疫力がさらに低くなっているため、通常時の猫風邪よりも症状がひどくでることがあります。ただの風邪だからと油断しないようにしたいですね。
猫風邪の予防法・対策は?
定期的に予防接種を受ける
定期的にワクチンを接種することで、猫風邪の感染を防ぐことができます。まれにワクチンを接種していても発症することはありますが、重症化を防ぐことができるのでぜひ摂取しておきましょう。
猫カゼに有効なワクチンは、3種・5種・7種と3種類の混合ワクチンがあります。種類の多い猫カリシウイルスを例にあげると、3種・5種では1種類、7種では3種類が防げます。動物病院によって扱っているワクチンは異なるので、接種時期や種類などはかかりつけの獣医師と相談して決めると良いでしょう。
予防接種以外の予防法
まず、猫風邪に感染している猫との接触は避けるようにしましょう。先述の通りワクチンの接種で重症化は避けられますが、感染を100%防げるものではありません。また、適度な運動をさせ、新鮮な食事や水を与えることで、普段から免疫力の低下を防ぎましょう。
猫風邪の治療法は?
残念ながら、免疫力を下げない生活をしてワクチンもきちんと接種していたとしても、猫風邪に感染してしまうこともあります。もし愛猫が感染してしまったら、症状に合わせた薬の投与や、免疫力をサポートするインターフェロンの投与で治療することができます。猫風邪の症状が慢性化してしまうと、視力などに後遺症が残ることもありますので、いつもと違う様子を感じたら、早めに治療を受けるようにしたいですね。
出典/「ねこのきもち」16年5月号『ねこの5大感染症』(監修:東京猫医療センター院長 服部幸先生)
文/うちみ
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。