猫はそのときの気分で態度を変えるので、いい関係が築けているのか不安になることが。しかし、猫のほうから近づいてくるときのしぐさを見れば、信頼されているか見極めることが可能でしょう。猫が心を開いた人に見せる「あいさつ」のしぐさを、動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。
顔を見て鳴いてきたら、子猫気分で甘えているのかも!
猫は、猫に対してよりも人に向けてよく鳴きます。これは、飼い主さんに伝えたいことがあるときに、鳴いてアピールするのが効果的な手段だと日常のなかで学習したから。猫が自分の顔を見て鳴いてきたら、声を真似して返事をしてあげましょう。
母猫になった気分で返事をすると○
このしぐさをするときは、猫が子猫気分で甘えていることも。返事をするときは、母猫になったつもりで小さく高い声を意識してみてください。
しっぽを立てて近づいてきたら、かまってほしい!
猫がしっぽを立てて飼い主さんに近づくのは、子猫気分になって母猫にかまってほしいと感じているとき。昼寝から目覚めたあとであれば、「会いたかった~」と再会を喜んでいるのかもしれません。
お相手するコツは威圧感を薄れさせること!
もし、猫がしっぽを立てて自分に近づいてきたら、身を低くして猫が来るのを待ってみましょう。頭の位置を猫に近づけることで威圧感が薄れます。やさしく名前を呼んでコミュニケーションしてみてください。
猫が鼻を近づけてきたら、知り合いか確認している!
猫はよく飼い主さんの顔や体に自分の鼻を近づけますが、これは相手のニオイを確認したいから。ニオイを嗅いで、知っている人かどうかを確認しているのです。
思う存分ニオイを嗅がせてあげて!
もし、猫が自分に鼻を近づけてきたら、人差し指を猫の顔の前に差し出して存分にチェックさせてあげましょう。ニオイで好きな人とわかると、指にスリスリしてくるかもしれません。
猫がお尻を向けてくるのは、信頼を寄せている証!
猫が飼い主さんにお尻を向けてくるのは、「ここにいるよ」という控えめなアピール。相手に信頼を寄せ、安心しているからこそできるしぐさなのです。
気持ちに応えてあげることで、絆が深まる!
しっぽの付け根のあたりを触られることが好きな猫なら、指先で軽くトントンしてあげましょう。苦手な猫にはやさしく声をかけ、その気持ちに応えてあげてください。
そっけないようで、親愛の気持ちを込めたあいさつを見せてくれる猫たち。そのサインを見逃さないようにして、気持ちを受け取ったらお返ししてあげてくださいね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年4月号『猫同士のコミュニケーションがお手本! 愛猫と気持ちを通わす“ネコメソッド”』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。