小食・肥満気味・フードによって体調を崩すなど、猫のフードに関する悩みを持つ飼い主さんは少なくないようです。そこで今回は、高円寺アニマルクリニック院長の高崎一哉先生に、飼い主さんのお悩みに応じたフードの選び方を教えていただきました。
小食な猫の場合
猫はもともと自分のペースで少しずつ食べる動物なので、与えたフードをすぐ食べずに残しているからといって、必ずしも食が細いわけではありません。体重が減っていなければ必要な栄養はとれているはずなので、心配しすぎる必要はないでしょう。本当に小食かどうかは、体重を見て判断してください。
とはいえ、食べることは幸福感につながるので、愛猫がより「おいしい」と感じるものをあげたいですよね。そのために好みに合ったフードを探すのもいいと思います。フードを替えるときはいきなりではなく、まずは食べ慣れたフードに1割程度新しいものを混ぜて、様子を見ながら少しずつ割合を増やしていきましょう。
このほか、1日分を少量ずつ小分けにして与えたり、少し温めて風味を出したりするのもおすすめですよ。
肥満気味の猫の場合
猫が食欲旺盛だと、飼い主さんもついフードを与えすぎて猫が肥満になりがち。そういった場合は、同量あたりのカロリーが低く、猫に満足感を与えられるフードでカロリーをコントロールするといいでしょう。また、遊びやスキンシップなど、食事以外の面で満足感をアップさせてあげると、食欲が落ち着くこともあるようです。
ただし、中には糖尿病などの病気が原因で食欲が増しているケースも。あまりに食欲旺盛な場合は、病院で検査を受けましょう。
フードによって体調を崩す場合
フードによって、成分や粒の大きさ・硬さ・形状などが異なりますよね。このうち1つでも猫の体質と相性が悪いと、吐いたり下痢をしたりすることがあります。こうした症状が頻繁に見られる場合は、獣医師と相談のうえ、いくつか違うタイプのフードを試してみてください。
ただし、フードの種類を替えた直後は胃腸が慣れていないため下痢をしやすくなります。短期間で頻繁に替えることは避けましょう。
猫用フードにはさまざまな種類があります。フードの切り替えには時間がかかりますが、きっとお悩みを解決できるフードに出会えますよ。
お話を伺った先生/高崎一哉先生(高円寺アニマルクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2018年5月号『飼い主さんのお悩み&猫のタイプ別 たどりついたのコレ!フードストーリー わが家の場合』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。