さっきまで気持ちよさそうになでられていた猫が、急に怒って去っていった経験はありませんか? 猫とよい関係を築くには、「もうやめて」のサインに気付いてあげることが大切です。そこで今回は、猫からのサインの見極め方について、動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。
なでなでの“やめどき”サイン|猫が「もうやめて」を伝えるしぐさ
猫はなでられている最中、怒って去っていく前に「もういいよ」を伝える3つのサインを出しています。これらのサインを見逃してなで続けると、猫が怒って去ってしまう原因に。次の3つのサインのうち1つでも見られたら、なでるのをストップしましょう。
目を開ける
猫が目を開けるのは、ウットリ状態から抜け出し「もういいかな」と我に返ったサインです。顔周りをなでていれば気付きやすいサインですので、よく見ておきましょう。
耳を反らす
耳を反らせて裏側を見せるのは、猫がイライラし始めたサイン。「そろそろやめてほしい」という気持ちが高まっている状態です。
しっぽの先を振る
目や耳のサインと同時に、しっぽの先をパタパタ、ブンブンと神経質に振る場合もあります。このしぐさも、イライラし始めた気持ちの表れです。
猫の“お腹を見せてゴロ~ン”は「なでて」のサインではありません
猫がお腹を見せるのは、飼い主さんを信頼している気持ちの表れです。しかし、お腹をなでてほしいわけではありません。猫がお腹を見せてきても「なでて」のサインではありませんので、お腹をなでるのは控えましょう。お腹は猫の急所ですので、触られて喜ぶ猫は少数派。触るなら顔周りなどをなでるようにしましょう。
なで続けてOKのサイン|猫が「もっとなでて」を伝えるしぐさ
なでている最中に猫が見せるポジティブなサインもあります。
猫の顔周りをなでたときに、目を閉じる・細める、のどを鳴らす、首を伸ばす、顔を押し付けるしぐさや、腰をなでたときに腰を高く上げる、しっぽを上に伸ばすなどの様子が見られたら、「気持ちいい」「もっとなでて」のサイン。そのまま優しくなで続けてあげましょう。
猫とよい関係を築くには、“猫が喜ぶことをたくさんして、嫌がることをなるべくしない”のが基本です。愛猫のサインをよく観察して、気持ちを見極めることが大切ですよ。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年8月号『よくあるシーンの気持ちを解説 しぐさでわかる!猫のGOOD or NOT』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。