猫と暮らす
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猫にとっても大切な「健康診断」 診断でわかる重大な病気は
心臓病はどんな病気?
症状は5段階に分かれますが、重症度や進行速度には個体差があり、発症する年齢も若い猫から高齢猫までさまざまいるようです。
病気が進行すると、少し動いただけで肩で息をしたり、口や鼻の穴をあけて呼吸をしたりするほか、動きたがらないなどの症状がみられます。
また、胸水や腹水、動脈血栓塞栓症(どうみゃくけっせんそくせんしょう)などが起こり、突然死や下半身麻痺などの危険も。
予防や根本治療が難しいので、早期に発見し、病状に合わせた対症療法を行うことが大切です。
肝臓病はどんな病気?
血液検査で肝機能の状態を調べたり、レントゲン検査や超音波検査で肝臓の大きさや状態を調べたりします。
肝臓は、一部に炎症が起きてもある程度はその働きを維持することができるため、大きな症状があらわれにくい傾向に。しかし、炎症が何度も起きたり、進行したりすると修復が不可能になり、治療が難しくなるため、検査での早期発見がとても大切になります。
病気が進行すると、白目や耳の内側が黄色くなる(黄疸が出ている)、嘔吐や下痢を繰り返す、元気消失や食欲不振などの症状がみられます。健康な猫も絶食が数日続くと「肝リピドーシス」(脂肪肝)になり、命の危険も。
治療法としては、投薬やサプリメントの投与、食事療法などがあります。
がん(悪性腫瘍)はどんな病気?
とくに、乳腺がん、血液やリンパ節のリンパ球ががん化するリンパ腫、血中の肥満細胞ががん化する肥満細胞腫、皮膚の表層にできる扁平上皮がんなどが、猫に多くみられるがんです。
顔や体の表面にできたがんは早期に気づきやすいですが、体内にできたがんは、進行して元気消失や食欲減退、下痢や嘔吐、体重減少などの症状があらわれるまで見過ごしてしまうことも。
早期発見のためにも、定期的な健康診断として、身体検査や血液検査、レントゲン検査や超音波検査をしておくと安心です。
がんの治療は、がんの種類や進行度、できた部位などによって異なりますが、がん細胞を切除する手術や抗がん剤の投与、放射線治療があります。
参考/「ねこのきもち」2023年5月号『健康寿命を延ばすために定期的な検査を! 健康診断で見つかりやすい猫の病気』
文/山村晴美
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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