成猫の1年は人の約4年。では猫の健康診断に適切な頻度は？　動物病院受診のギモンを獣医師に聞いた

愛猫の体調が悪くなったときに「受診する前に電話で聞いてもいいのかな」「この程度で受診してもいいのかな」など、いろいろと考えてしまうことってありますよね。
今回は、動物病院を受診する前、飼い主さんに生じやすい4つの疑問とその回答を、獣医師の重本仁先生、田草川佳実先生に伺いました。

受診すべきか迷ったとき、動物病院に電話してもいい？

受診するか迷ったときは、電話で相談するよりも受診したほうがいいと獣医師の先生たちは考えています。質問内容が多くて電話相談のようになるのであれば、実際に受診したほうが早いうえ、診断も確実に行えるためです。
先に簡単な電話相談をしてから受診するのは問題ないそうですが、「電話したら迷惑かな」と悩むくらいなら、思い切って受診したほうが賢明でしょう。

すぐ受診したほうがいいのはどういうとき？

すぐに受診したほうがいいと考えられる症状は、以下のとおりです。

・ぐったりしている
・食欲がない
・呼吸が苦しそう
・意識がない
・明らかにいつもと違う行動をしている

また、持病がある猫は病気の特徴的な悪化症状をあらかじめ主治医に聞いておき、その症状が見られたら即受診してください。

キャリーケースに入れる前に「洗濯ネット」に入れるといいっていうのは本当？

キャリーケースに猫を入れる際は「洗濯ネット」に入れてからにするといい、というのは本当です。
猫は何かに囲まれていると安心するので、洗濯ネットに入れた状態でキャリーケースに移すと、猫は安心感を得られます。また、動物病院に行く途中パニックになってキャリーケースを壊したり、動物病院でキャリーケースを開けた瞬間に逃げ出したりするトラブルも考えられますが、洗濯ネットに入れておけば脱走を防ぐことが可能です。

若い猫は年に1回の健康診断でいいの？

成猫の1年は、人の人生に換算すると約4年に該当しますが、若い猫の健康診断は1年に1回程度が推奨されています。これは、若い猫の場合は健康状態がよければ病気になる確率が低いことや、1年の間で急に異常が出てくるのは珍しいことなどから、年に1回で問題ないと考えられているからです。
動物病院によっては、健康診断で気になった点がある場合、3～4か月に1回の頻度で検査を実施するケースもあります。

愛猫の体調が悪いとき、慌ててしまう気持ちはとてもよくわかります。心配なときは1人で悩むのではなく、早めに動物病院を受診して獣医師に相談してくださいね。

お話を伺った先生／重本仁先生（王子ペットクリニック院長）、田草川佳実先生（聖母坂どうぶつ病院副院長）
参考／「ねこのきもち」2023年8月号『飼い主さんの迷うシーン別、獣医さんにホンネを聞きました動物病院へのギモンQ＆A』
文／東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2023/09/06 UP DATE