SNSで見かけるたびに、つい見入ってしまう猫のしぐさ。「おててないない」「溶け猫」「ふみふみ」といったしぐさは、かわいいだけでなく、猫の体のしくみや気持ちが表れたサインかも。今回は、哺乳動物学者の今泉忠明先生に、話題の猫しぐさの理由を教えていただきます。
ちんまりかわいい「おててないない」
どんなポーズ?
別名「香箱座り」とも呼ばれるこのポーズは、まるで手(前足)がないように見えるため「おててないない」と呼ばれるように。猫好きの間で親しみを込めて呼ばれるようになったといわれています。
前足を休めるためのリラックスのポーズ
狩猟動物である猫は、狩りの際に力を発揮できるよう、多くの時間を休息に使います。「おててないない」は、立っているときと逆の方向に前足を曲げることで、足首の筋肉を休めています。このポーズをしているとき、猫はリラックスしているといえます。
猫は液体!?「溶け猫」
「溶け猫」とは?
体の力が抜けて、だらっと液体のように見えることから、SNSを中心にこう呼ばれるようになりました。類語で「液体猫」という言葉もあります。
脱力してなるがまま
猫は関節の連結が緩やかで、可動域が広めの動物。脱力時はその身をなるがままに任せるので、家具やベッドから落ちてしまいそうな“溶けた姿”でくつろぎます。
パン職人みたいな「ふみふみ」
どんなしぐさ?
前足の先を交互に動かす「ふみふみ」は、別名「ニーディング」とも呼ばれます。生地をこねるしぐさに似ているため、英語のkneading(こねる、練る)から名付けられました。
甘えたいときのサイン
これは子猫が母乳を飲むときの動きが元のしぐさで、子猫気分が抜けない飼い猫の場合、成猫になってからも見られます。「甘えたい」「心地いい」という気持ちのときにあらわれるもので、柔らかいものに対して行う傾向があります。
理由がわかると、愛猫のしぐさがより愛おしく感じられますね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2026年5月号『猫ならではのポーズや動きを集めました。理由になるほど!猫のしぐさホットワードクイズ』
文/仲田陽子
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。