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インスリン注射いらず？ 2024年に猫の糖尿病の飲み薬が登場！ ｜獣医師解説
獣医療の進歩により、新薬の開発や新しい検査方法の確立など、さまざまな研究が進められています。
そこで今回は、新しく登場した猫の糖尿病の飲み薬や血糖値の測定方法について、獣医師の山本宗伸先生にお話を伺いました。
そこで今回は、新しく登場した猫の糖尿病の飲み薬や血糖値の測定方法について、獣医師の山本宗伸先生にお話を伺いました。
猫の糖尿病の飲み薬が登場
これまで、糖尿病の治療といえばインスリン注射が一般的で、飼い主さんが自宅で注射をしなければいけませんでした。
しかし、2024年に発売された猫の糖尿病治療薬は、なんと飲み薬タイプ。1日1回の投与で食事に混ぜて与えることも可能です。この薬があれば、自宅での治療がぐっと楽になるでしょう。
しかし、2024年に発売された猫の糖尿病治療薬は、なんと飲み薬タイプ。1日1回の投与で食事に混ぜて与えることも可能です。この薬があれば、自宅での治療がぐっと楽になるでしょう。
新薬にはどのような作用がある？
新発売された糖尿病の飲み薬は、尿中の糖を血液に戻す役割をもつ物質「SGLT2」の働きを阻害することにより、糖が血管に再吸収されることなく尿として排出され、血糖値を下げる仕組みです。
糖尿病は「糖が吸収されず、栄養状態が悪化すること」、そして「高血糖により血管や神経に障害が起き、合併症を発症すること」、この2つが恐ろしい点といえるでしょう。
新薬の仕組みを考えると、前者の改善が難しいように思えますが、実際は新薬の投与によって栄養状態が改善されるとの報告も。これは、血糖値が下がってすい臓の負担が減り、インスリンの分泌量が回復したリ、インスリンを受け取る細胞が元気になったりすることで、栄養状態も改善するからだと考えられています。
糖尿病は「糖が吸収されず、栄養状態が悪化すること」、そして「高血糖により血管や神経に障害が起き、合併症を発症すること」、この2つが恐ろしい点といえるでしょう。
新薬の仕組みを考えると、前者の改善が難しいように思えますが、実際は新薬の投与によって栄養状態が改善されるとの報告も。これは、血糖値が下がってすい臓の負担が減り、インスリンの分泌量が回復したリ、インスリンを受け取る細胞が元気になったりすることで、栄養状態も改善するからだと考えられています。
自宅で簡単に血糖値を測定できる？
糖尿病の治療では、血糖値、飲水量、食事量、体重などのモニタリングが不可欠です。たとえば、インスリン注射の治療を導入後に血糖値がどう変化するかを検査するには、動物病院で血液検査を1日に4～5回、3時間おきなど、こまめに測定する必要があります。
毎回採血するのは猫の体にとって負担ですが、ここ数年は「専用のリーダーを体にかざすだけで血糖値を測定することができる機器」が、血糖値のモニタリングで活用されるようになりました。
毎回採血するのは猫の体にとって負担ですが、ここ数年は「専用のリーダーを体にかざすだけで血糖値を測定することができる機器」が、血糖値のモニタリングで活用されるようになりました。
この機器はもともと「人用」なので注意
ただし、ご紹介した簡単に血糖値を測定できる機器はもともと人用なので、猫の血糖値を正確に反映できているとはいえません。測定値の解釈については、かかりつけの獣医師から十分に説明を受け、そのうえで使用するかどうかを決めるといいでしょう。
糖尿病に限らず、猫の性格やそのときの症状、動物病院の方針などによって、病気に対する治療方法は異なります。愛猫が病気になったときは、治療方法についての説明をよく聞き、理解したうえで治療を受けることが大切です。
お話を伺った先生／山本宗伸先生（Tokyo Cat Specialists院長 国際猫医学界ISFM所属）
参考／「ねこのきもち」2025年6月号『創刊20周年特別企画 猫の健康と、これからと。』
文／東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
参考／「ねこのきもち」2025年6月号『創刊20周年特別企画 猫の健康と、これからと。』
文／東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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