愛猫をなでていたら、さっきまで甘えていたのに急に噛まれた! なんて経験は、猫飼いさんの”あるある”のひとつではないでしょうか。なぜ猫は、このような行動をするのでしょう? 今回は、甘えていた猫が急に噛む理由について、獣医師の椎木亜都子先生にお話を伺いました。
さっきまで甘えていた猫が急に噛む理由
猫が最初はなでてほしくて飼い主さんに甘えてきても、ある程度で満足するもの。満足すると、猫はなでるのをやめてほしくなってしまうのです。満足するラインは猫それぞれで、さらになで続けられると「もうやめて!」とばかりに、噛んだり引っかいたりしてしまいます。これは「愛撫誘発性(あいぶゆうはつせい)攻撃行動」と呼ばれ、猫によくみられる行動のひとつです。
猫の「甘えていたのに急に噛む」を防ぐには
なでている最中、猫に耳を反らす、瞳孔が開く、しっぽをパタパタ振る、といった変化が表れた場合は、イライラしているサインです。そのままなで続けていると限界がきて攻撃されるリスクが高いので、猫の変化を見逃さず、イライラのサインに気付いたらすぐになでるのをやめましょう。
猫に噛まれてしまったときの対処法
猫に噛まれて人がケガをした場合、猫のもつ菌が体内に入り、感染して病気になるリスクがあります。傷が深くなくても傷口を流水でよく洗い、菌を充分に洗い流すようにしましょう。痛みが続いたり腫れたりした場合や、出血があり傷が深い場合は迷わず病院へ行ってください。出血が多いときは洗い流した後に清潔なガーゼなどで圧迫しながら病院へ向かい、一刻も早く処置を受けましょう。
さっきまで甘えていた猫が急に噛むのは、猫にみられる行動のひとつです。猫の変化を観察してサインを見逃さず、猫の気持ちに寄り添った対策を実践しましょう。
お話を伺った先生/椎木亜都子先生(ペット問題行動クリニックBLISS 獣医師)
参考/「ねこのきもち」2023年3月号『マンガで解説 愛猫の困った行動をSTOP!噛む引っかく「猫の気持ち」って?』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
※構成上、この特集では猫を擬人化する表現を用いています。