猫の人に対する反応は個体が大きく、その性格は千差万別といってよいでしょう。それだけに愛猫がどんな性格かを知ることは、関係を築くにあたりとても重要です。
そこで今回は、人が近づいたときの猫の反応から性格を3つに大別し、それぞれの性格に合わせた接し方のコツなどについて、上智大学総合人間科学部心理学科准教授の齋藤慈子先生に教えていただきました。
猫の性格を3つに分けると……
人が近づいたときのよく見られる猫の様子から、その性格を下記の3タイプに分けることができます。
シャイな猫
シャイな猫の場合、人が近づくと逃げる、隅で固まる、体を小さくする、瞳孔が開くなどの様子が見られるでしょう。
標準的な猫
標準的な猫は人が近づいたとき、人を見つめる、しばらくすると猫のほうから近寄ってくる、興味深そうに近づいてくる、鳴いて意思を伝えようとするなどの行動をとります。
活発な猫
活発な猫なら、すぐに猫のほうから寄ってくる、のどを鳴らす、甘えたような声を出す、しっぽを立てる、体をスリスリしてくるなどのしぐさを見せるでしょう。
ただし、これはあくまでも対人間関係での反応をもとにした分け方なので、上記以外にも、猫によってさまざまな反応が見られます。また、年を重ねることによって同じ猫でも反応が変化することもあり、個々の様子をよく観察したうえで、猫の性格を把握するようにしましょう。
猫の性格に合わせたアプローチをしよう
愛猫の性格をある程度捉えることができたら、その性格に合わせて接することが大切です。基本は、猫がリラックスしているときにアプローチすること。寝ているとき、食べているとき、排せつしているときは人に触られるのを嫌がるので避けましょう。
シャイな猫への接し方
猫が怖がること、嫌がることは極力避け、無理に接触しようとするのはやめましょう。フードを与える時間やおもちゃで遊ぶ時間を利用して、交流する時間を少し重ねていくなど、根気よく穏やかに接することが大切です。
標準的な猫への接し方
最初は慎重な様子でも、少し時間が経つと徐々に慣れ、積極的にアプローチしてくることも。そのときはしっかりと交流をし、人に慣れさせていきましょう。
活発な猫への接し方
猫のほうから積極的にアプローチしてくるので、なでたりおもちゃで遊んだりなど、交流の時間をできるだけ多く設け、猫のエネルギーを発散させましょう。
愛猫の性格に合った適切なアプローチ方法で、今よりもっと仲よくなれるとよいですね。
お話を伺った先生/齋藤慈子先生(上智大学総合人間科学部心理学科准教授 CAMP NYAN TOKYO(キャンプ ニャン トウキョウ)メンバー)
参考/「ねこのきもち」2025年9月号『“人間関係”で考えたら…なるほど! 猫×人 カンケイの上手な築き方』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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