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飲み水を少しぬるめにしてみても。猫の「触覚」を心地よく刺激してあげる方法

猫がもつ「感覚」の特徴を知って、それにあったアプローチを生活のなかに取り入れれば、猫は新たな刺激や変化を楽しむことができるでしょう。

そこで今回は、猫の感覚のなかから「触覚」をピックアップし、その特徴などについては哺乳動物学者の今泉忠明先生に、猫へのアプローチ方法については愛玩動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。

猫の触覚にはどんな特徴があるの?

ブリティッシュショートヘアのムゥちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の触覚で意識しておきたいのは体毛です。猫の体毛には揺れることで感覚神経を刺激し、触覚の機能をもつ「触毛」があり、猫の体毛には約1㎠に1本の割合で生えています。

また、ヒゲはすべてが敏感な触毛で、風向きやモノの動きを捉えるほか、触れたものまでの距離を測る機能もあります。体の幅ぎりぎりの狭い場所を、たとえ暗くてもスムーズに歩けるのは、ヒゲのおかげなのです。
では、このような特徴をもつ猫の触覚には、どのようなアプローチをすればよいのでしょうか。詳しくみてきましょう。

猫の触覚を刺激するアプローチ法(1)やわらかくあたたかな毛布を与える

MIX黒×白のみるくちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は基本的にやわらかく、あたたかな感触に包まれることを好みます。夏場に猫用のクールマットを用意する飼い主さんも多いようですが、猫がその場所で寝るのは涼しいからというよりは、クールマットの感触が猫によって心地よいやわらかさだからでしょう。

猫にはあたたかく軽めの毛布を1枚用意してあげるのがおすすめ。猫はそのうえで寝ることもできますし、より温まりたいときは自らその中に潜り込むこともできます。

猫の触覚を刺激するアプローチ法(2)やわらかな地面で着地ができるように工夫する

MIXキジトラの幸来ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
肉球にも触覚があり、猫が高いところから着地する際は、肉球がクッションとなってうまく衝撃を逃していると考えられています。しかし、フローリングなどは硬く滑りやすいため、猫の肉球や関節に過度の負担がかかっているおそれがあるので注意が必要です。

猫タワーを設置するときや、猫がジャンプをするような遊びをするときは、肉球がしっかりと踏みしめられるやわらかな環境にするのがおすすめ。ラグやカーペットを敷くとよいかもしれません。

猫の触覚を刺激するアプローチ法(3)やさしくなでたりブラッシングをしたりする

ロシアンブルーの瑠宇(るう)  ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫がスキンシップやお手入れの際に気持ちよさそうにしたり、逆に嫌がったりするのは、触毛や皮膚を通じて感覚神経が刺激されるからです。猫に触れる際はやさしい力加減を意識し、長時間にならないよう注意しましょう。

なお、猫は背中や顔まわりを触れられるのは好みますが、おなかやしっぽの付け根などは嫌がる傾向があります。愛猫がどこを触られるのが好きなのか、少しずつ試しながら把握できるとよいですね。

猫の触覚を刺激するアプローチ法(4)フードや水は生温かいものを与える

MIX白の光ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
熱いものが食べられないことを「猫舌」といいますが、猫は舌の触覚的に熱いものも冷たいものも好みません。猫が肉食動物であることを考えると、フードも水も常温がベストといえます。

そこで、ドライフードを与えている場合はぬるま湯でふやかし、ウエットフードを与えている場合は湯銭や電子レンジで温めるとよいでしょう。なお、寒い冬は飲水量が減る傾向があるので、人肌程度に温めると飲むことがあります。
日々の生活のなかで猫の触覚にあった工夫をすれば、猫の生活は今よりもっと楽しくなるはずです。ぜひ参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)、小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師 )
参考/「ねこのきもち」2023年11月号『猫ならではの「五感」にアプローチ キャットセンスを磨こう!』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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