帰宅しても出迎えてくれないうちの猫。ほかのうちの猫はどうなの？　調査してみた

愛猫が朝起こしに来てくれたり、自分が帰宅したときに出迎えてくれたりすると、飼い主さんとしてはとてもうれしいですよね。ただこれらの行動、よくあるのか珍しいことなのか、気になったことはありませんか？

そこで今回は『ねこのきもち』アプリ内で2020年に実施されたアンケートをもとに、猫がしがちな3つの行動が多数派なのか少数派なのかついての回答と、その行動についての解説を智大学総合人間科学部心理学科准教授の齋藤慈子先生に伺いました。

愛猫は、飼い主さんが帰宅したら出迎えてくれますか？

愛猫が飼い主さんを出迎えてくれるかどうかのアンケート結果は、出迎えるが83％、出迎えないが17％と、「出迎える」が回答の8割を超える結果となりました。

飼い主さんの帰りを待ちわびるのは、人に飼育されてきた歴史が長い犬に多いことだといわれています。しかし、猫も何代にもわたって人に飼われ、繁殖が管理されてきました。その過程で猫の「犬化」が遺伝子レベルで進み、飼い主さんとの交流を好む猫が増えてきているのではないかと考えられます。
また、完全室内飼いがスタンダートになり、飼い主さんとの関係性がより密になっていることも、“お出迎え猫”が増えている理由のひとつなのかもしれませんね。

愛猫と一緒に寝ますか？

愛猫が飼い主さんと一緒に寝るかどうかのアンケート結果は、一緒に寝るが66％、一緒に寝ないが34％で、愛猫と「一緒に寝る」という飼い主さんが過半数を占める結果になりました。

猫が飼い主さんと一緒に寝る理由は、寒い季節なら飼い主さんの体温のぬくもりを感じていたいから、飼い主さんのそばで眠ることで安心したいから、などがあります。飼い主さんのそばで眠らない猫は、ほかに居心地のいい寝場所があるのかもしれませんね。

愛猫は、朝飼い主さんを起こしに来ますか？

愛猫が、朝飼い主さんを起こしに来るかどうかのアンケート結果は、起こしに来るが66％、起こしに来ないが34％。割合としては偶然にも「一緒に寝るかどうか」と同じで、愛猫が「朝起こしに来る」が過半数を占める結果になりました。

猫は、明け方や夕方の時間帯に活発になる傾向があるので、朝起こしに来る猫は早すぎる時間に来がちです。起こしに来た猫の「ゴハンちょうだい！」「遊んで！」という要求にこたえてしまうとクセになるため、朝起こされたくない場合は、心を鬼にして無視をするしかありません。

愛猫が出迎えてくれたり、一緒に寝てくれたりすると、とてもかわいらしいですよね。しかし、愛猫と飼い主さんとの関係は人それぞれなので、それらをしないからといって関係性がよくないというわけではありません。愛猫との毎日を楽しみながら、大切にお世話をしてあげましょう。

お話を伺った先生／齋藤慈子先生（上智大学総合人間科学部心理学科准教授）
参考／「ねこのきもち」2020年1月号『猫と飼い主さんの実態が明らかに　2275人の飼い主さんにアンケート調査を実施！ニャオニャオ 2020ニャ論調査』
文／東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2023/12/09 UP DATE