のどをゴロゴロと鳴らしたり、高い声で鳴いてみたり……猫は大人になっても、母猫に甘える“子猫の気分”に戻ることがあります。そこで今回は、子猫の気分になっているときの猫のしぐさや行動について、哺乳動物学者の今泉忠明先生に教えていただきました。
成猫も“子猫の気分”に戻ることがある
のどをゴロゴロ鳴らしたり、高い声で鳴いて要求したりしている猫は、子猫の気分になっている状態。お世話をしてもらっていた子猫時代の気持ちに戻り、飼い主さんや同居猫を母猫に見立てて、子猫がするのと同じようなしぐさや行動をします。
飼い主さんになでられて、ゴロゴロのどを鳴らす
子猫は母猫のおっぱいを飲むときにのどを鳴らしますが、成猫がのどを鳴らすのはこの名残。満足している気持ちの表れです。
高い声で鳴いて飼い主さんに要求する
子猫はお腹がすいたときなどに、母猫を求めて高い声で鳴きます。成猫が鳴いて飼い主さんに何かを要求するのも、これと同じ気持ちなのでしょう。
しっぽを立てて飼い主さんに駆け寄る
しっぽを立てるのは、子猫が母猫に自分の存在をアピールするしぐさです。成猫がしっぽを立てながら飼い主さんに近づいてくるときは、「自分はここにいるよ、こっちを見て!」という気分になっていると考えられます。
飼い主さんのあとをついて回る
外で母猫と暮らしている子猫は、生後半年ぐらいまで、本能的に母猫のあとをついて回ります。成猫が飼い主さんのあとをついて回るのも、この名残でしょう。
子猫の気分になっているときの猫は、とても幸せな気持ちです。飼い主さん側も、親猫になったつもりで応えてあげましょう。高い声で鳴いたら返事をして、のどをゴロゴロ鳴らしていたら、母猫が子猫を毛づくろいするように、やさしくなでてあげるとよいでしょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年12月号『“気まぐれ”に見える理由はコレでした! コロコロ替わるよ 猫のココロスイッチ』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。