猫と暮らす
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よく鳴くようになることも 猫の認知症があらわれる症状と対策
猫の認知症は、正確には「高年齢性認知機能不全症候群」といいます。高齢で認知機能が低下するのは自然な老化現象ですが、それが猫や飼い主さんに苦痛を与え、日常生活に支障が出るようであれば治療が必要になります。
今回は、獣医師の藤井仁美先生に、猫の認知症について解説していただきました。
今回は、獣医師の藤井仁美先生に、猫の認知症について解説していただきました。
猫の認知症の症状とは
猫の認証の症状で多いのは、よく鳴くことです。
このほか、排泄がうまくできなくなる、飼い主さんのことがわからなくなるなど、さまざまな症状があります。こうした症状の頭文字をとって、「VISHDAAL(ヴィッシュダール)」と呼ばれることも。
このほか、排泄がうまくできなくなる、飼い主さんのことがわからなくなるなど、さまざまな症状があります。こうした症状の頭文字をとって、「VISHDAAL(ヴィッシュダール)」と呼ばれることも。
VISHDAAL(ヴィッシュダール)
- 鳴き方(VOCALIZATION)
- 社会的交流の変化(INTERACTION CHANGES)
- 睡眠-覚醒サイクルの変化(SLEEP-WAKE CYCLE CHANGES)
- 排泄行動の変化(HOUSE SOILING)
- 見当識障害(DISORIENTATION)
- 活動の変化(ACTIVITY CHANGES)
- 不安による行動の変化(ANXEITY)
- 学習と記憶能力の変化(LEARNING AND MEMORY)
猫の認知症の原因とは
人のアルツハイマー型認知症と同様に、脳の神経が変性したり、脳萎縮が起きたりすることが原因と考えられています。
なかには、ストレスがきっかけで発症するケースも。また、ほかの病気が原因で認知症のような症状が出ることもあります。
なかには、ストレスがきっかけで発症するケースも。また、ほかの病気が原因で認知症のような症状が出ることもあります。
猫の認知症の治療法とは
残念ながら、認知症には根治治療法がなく、進行する症状をできるだけ遅らせる治療がメインです。
具体的には、老化の進行を遅らせることができる食事やサプリメント療法、獣医師の行動学的な指導のもと行う行動療法や環境療法を行うケースが一般的でしょう。
具体的には、老化の進行を遅らせることができる食事やサプリメント療法、獣医師の行動学的な指導のもと行う行動療法や環境療法を行うケースが一般的でしょう。
定期検診と予防が大切
認知症は根治治療ができないからこそ予防が大切。まずは定期的に健康診断を受けましょう。
7才以上の猫で、鳴き方が変わった、排泄ができなくなった、フードを食べたことを忘れて何度もおねだりするなど、少しでも気になることがあれば、動物病院の行動診療専門医を受診することをおすすめします。
7才以上の猫で、鳴き方が変わった、排泄ができなくなった、フードを食べたことを忘れて何度もおねだりするなど、少しでも気になることがあれば、動物病院の行動診療専門医を受診することをおすすめします。
長寿猫が増えてきたなかで、猫の認知症は目を背けられない課題です。シニア期(7才以上)を迎えたら、猫の様子を注意深く観察することを心がけましょう。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2024年1月号『早めの気付きと日頃の予防が大切です。猫もなる、認知症』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
参考/「ねこのきもち」2024年1月号『早めの気付きと日頃の予防が大切です。猫もなる、認知症』
文/柏田ゆき
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