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夜鳴きや排泄の失敗が増えることも 猫の「認知症」の症状を獣医師に聞いた

猫も年を重ねると、人の認知症と同じような症状が見られることがあります。海外の研究では、11〜14才の猫の約30%に認知症の兆候が見られるとの報告も。

今回は、猫の認知症の症状について、獣医師の藤井仁美先生に教えていただきました。

猫の認知症の症状(1)鳴き方の変化

ぬいぐるみで遊ぶ猫
rai/gettyimages
猫の認知症では、鳴き方に変化が見られることがあります。

今までよりもよく鳴くようになった、夜中や明け方によく鳴くようになった、昼夜を問わず鳴くようになった、わけがわからず混乱したように鳴くなど、猫の鳴き方に違和感を覚えたら必ず受診しましょう。

猫の認知症の症状(2)社会的交流の変化

リラックスしている猫
rai/gettyimages
猫が認知症になると、飼い主さんにあまり近づかなくなったり、触られることや抱っこされることを嫌がるようになったりすることも。反対に、飼い主さんに甘えん坊になったり、ひざにのってくることが増えたりする場合もあります。

そのほか、家族や同居ペット、見知らぬ人に対して攻撃的になるケースもあるので、コミュニケーション面での変化もよく観察しましょう。

猫の認知症の症状(3)睡眠~覚醒のサイクルの変化

ベッドに寝そべる猫
Thomas Northcut/gettyimages
猫の認知症では、睡眠~覚醒のサイクルにも変化が見られるようになります。

夜に落ち着かなくなり、眠らずに起きていたり、何度も目を覚ましたりすることが増えたら注意しましょう。また、昼間に寝ている時間がそれまで以上に長くなることもあります。

こんな症状にも注意して!

黄色い目をした猫
Kryssia Campos/gettyimages
ほかにも、以下のような変化が見られたら要注意。認知症以外の病気の可能性もあるので、当てはまる症状が多い場合は必ず受診してください。

以下の症状に当てはまる場合は要注意

  • トイレ以外の場所に排泄することが増えた

  • ぼーっと一点を見つめることがある

  • 音などに対する反応が鈍くなった/敏感に反応するようになった

  • 目的もなくあちこち歩き回ることなどが増えた

  • フードへの興味が減ってきた

  • 何かを怖がったり、パニックになったりすることがある

  • フードを食べたばかりなのに忘れてしまい、何度もおねだりしてくる など
認知症は根治治療ができないため、予防や早めに気づいて進行を遅らせてあげることが大切です。愛猫が7才以上になったら、日々の行動に異常がないか注意深くチェックしましょう。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2024年1月号『早めの気付きと日頃の予防が大切です。猫もなる、認知症』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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