飼い主さんが愛猫に触れるスキンシップには、愛猫が飼い主さんのことをもっと好きになったり、愛猫との信頼関係が深くなったりするなど、うれしい効果がたくさん。スキンシップ上手になって、その効果を実感しましょう。
スキンシップ上手になるには、なで方やタッチの加減といったテクニックだけではなく、心構えも大事なポイント。今回は、ペットのボディケアの専門家でもある獣医師の中桐由貴先生に、スキンシップの心構えについて教えていただきました。
猫とのスキンシップは“待ちの姿勢”が基本
猫は飼い主さんと触れ合いたいと思ったら、自分からコンタクトを取ります。それに飼い主さんが応じるかたちでスキンシップをするのが、マイペースな猫にとってはベスト。無理に抱き上げるなどして触れ合おうとすると、猫はスキンシップが苦手になってしまうかもしれません。
飼い主さんからスキンシップを始めるならタイミングが重要
飼い主さんからスキンシップを始める場合は、タイミングが肝心です。猫が何もしていないときに、そっとそばに行ったり、呼び寄せたりして触れ合いましょう。たとえば、猫と目が合ったときや、猫がそばにいるときなどがよいですね。
食事中や毛づくろい中など、猫が何かをしているときに邪魔をするのはNGです。
スキンシップを始めるときはやさしく声をかける
名前を呼ぶなど、やさしい声かけをしてからタッチをすると、猫は安心して身を任せることができるでしょう。いつも同じ声かけをするようにすると、「スキンシップを始める合図」になることも。
触れられるのが苦手な猫にはおやつを与えても
触れられるのが苦手な猫でも、スキンシップはできるようになったほうがベター。触れ合う前に声をかけながら好きなおやつを与えるなどして、スキンシップを“イイコト”と結びつけるとよいでしょう。
飼い主さんもリラックスした状態でスキンシップを行う
飼い主さんが忙しい時間帯や出かける前などに雑に触れ合うと、あわただしさが猫にも伝わりやすくなってしまいます。スキンシップは時間的に余裕があり、リラックスしているときにゆったり行うと、心を通わせやすくなるでしょう。
スキンシップ中は猫と波長を合わせることを意識
スキンシップは互いに心を通わせ合うコミュニケーション。一方通行にならないよう、愛猫の様子を見ながら行いましょう。気持ちよさそうなタッチを続ける、体がこわばったら無理に触れないなど、波長を合わせて触れ合うことが大切です。
日頃からスキンシップをすることで、愛猫の異変や不調にも気づきやすくなります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
お話を伺った先生/中桐由貴先生(アニマルケアサロンFLORA院長 獣医師 日本ペットマッサージ協会理事)
参考・写真/「ねこのきもち」2024年5月号『テクニックだけじゃなく、心構えも大切です スキンシップの極意』
文/長谷部サチ
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。