お花見弁当をのぞく猫
今日の昼間はお花見だと朝からテンション高くお弁当の用意をしていると、猫はいつもと違う飼い主さんの様子を観察しようとやってきます。「どうしたの?」とでも言いたげな猫は、飼い主がせっせと詰め込んでいるお弁当の中身をのぞき込むでしょう。
猫は見慣れない食べ物や、嗅いだことが無いニオイに引き付けられて興味を示します。飼い主さんとしてはお花見気分を愛猫にも味合わせたいかもしれませんが、人の食べ物は猫の体にどんな影響を及ぼすのか分かりません。おすそ分けをグッと我慢してお弁当の作成に戻りますが、少しの罪悪感がつきまとってしまいますよね。
お弁当によく使われる食材
イチゴ
イチゴに含まれる食物繊維は腸内環境を整える働きがあります。ただし、取り過ぎると下痢を起こす原因になることも。与えるなら「1/2粒ほど」にとどめましょう。
ひじき煮
ひじきは食物繊維が豊富な食べ物ですが、マグネシウムが含まれています。与えるなら味付け前に柔らかく煮たものを「ひとつまみくらい」にしてください。
タケノコ土佐煮
タケノコには、結石のもとになるミネラルが含まれています。もし与えたいなら、味付け前に柔らかく煮たものを「小さじ1杯程度」にしてください。
サツマイモ
サツマイモは食物繊維を多く含んでおり、整腸作用があります。さらにカロリーの高い食材なので、与え過ぎは禁物です。与えるなら「ひとくち程度」にとどめましょう。
チーズ
保存食として作られてきたチーズは塩分が高く、猫の体には良くない食べ物です。与えるなら塩分の少ないカッテージチーズを選び、「小さじ2杯程度」にしてください。
春が旬な食べ物|魚や野菜など
カツオ
カツオには、猫に必要なたんぱく質が豊富に含まれています。ただし、鮮度が落ちたものだと皮膚炎やショック症状を起こす原因になるので要注意!与えるなら「生で1/2切れ」にとどめましょう。
鮭
鮭は、猫の体に良いタンパク質と脂肪を含む食材です。しかし、塩焼きにしてしまうと塩分が強くなるため、腎臓に負担をかけることもあります。与えるなら、カツオと同様に「生で1/2切れ」にしてください。
キャベツ
キャベツには水分が多く含まれているので、水分補給として与えるのはOK。ただし生のまま与えると消化に悪いので、くたくたに茹でたもの刻んで「小さじ1程度」与えましょう。
ごぼう
ごぼうの約8割は水分で食物繊維が豊富なため。整腸作用が期待できます。しかしミネラル分も含んでいるため、泌尿器系の持病がある猫には与えてはいけません。泌尿器系の持病が無い猫に限り、茹でたものを刻んで「ひとつまみ程度」あげてください。
猫たちにも食欲の春到来!
小鳥がチュンチュンと忙しく鳴き、庭には新芽が顔を出し始める春は、おいしい食べ物もたくさん出回ります。「ちょっとくらい与えてもいいだろう」と飼い主さんは思いがちですが、与えても大丈夫な食べ物でも、与え過ぎは体に良くない影響を与えかねません。
愛猫の健康を守れるのは飼い主さんしかいないのだと念頭に置き、許容量をしっかり守って、おいしい食べ物を一緒に堪能しましょう。
出典/「ねこのきもち」2016年4月号『春の食べ物もしも与えるならコレくらい!』(監修:高円寺アニマルクリニック院長 高崎一哉先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。