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ひとりで抱え込まないで!突然の攻撃行動「猫の激怒症候群」を解説

突然の攻撃行動「激怒症候群」とは

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あなたは「激怒症候群」という言葉を知っていましたか?この症状は「特発性攻撃行動」ともいわれており、何の前触れもなく、突然人などに襲いかかる原因不明の攻撃行動です。犬で診断されたケースが確認されていますが、猫でも発症することが判明したのは、ここ数年のこと。まだ、症例が少ないため、猫としての研究は進んでおらず、不明なことが多いのが現状ですが、実際に「激怒症候群(特発性攻撃行動)」と診断された猫もいます。

今まで穏やかだった愛猫が…

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「激怒症候群」は、激怒という名前が入っているので「猫を怒らせたのが原因だろう」と筆者も当初は感じたのですが、しかしこの「激怒症候群」は、何の前触れもなくいきなり襲いかかる、原因不明の攻撃行動です。

発作を起こしたときに近くにいる人や同居のペットが攻撃の対象になり、本気で噛んだり引っかいたりしてくるため、大ケガになることも。小さい子どもや同居のペットがいる家庭、来客時には注意が必要です。

今まで穏やかだった愛猫が豹変してしまうので「私の飼い方に何か問題があったの?」なんて、ひとりで抱え込まず、まずは「激怒症候群」の可能性を疑い、行動を観察しましょう。

「激怒症候群(特発性攻撃行動)」をQ&Aで解説!

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Q. 猫の「激怒症候群」が起こる原因は?

A. 脳神経系の異常が一因と考えられます。

犬で行われている「激怒症候群」の研究では、「てんかん」の発作で激しい攻撃が起こっている可能性が高いという報告があります。「てんかん」は脳神経系の異常が引き起こす症状。猫の場合も「てんかん」がこの病気に関与していると考えられています。

Q. どんな猫に多いの?

A. 3才未満の若い猫に多い

犬の場合、最初に症状が出るのは3才までが大半ですが、早い犬は1才未満で発症することもあります。猫も同様に考えられており、比較的若い時期から起こりやすいと考えられています。

Q. 診察や検査はどうするの?

A. まずは専門医によるカウンセリングを

猫に異常行動がみられたら、まずはかかりつけの獣医師に相談しましょう。そこで「激怒症候群」が疑われたら、問題行動治療の専門医を紹介してもらい、カウンセリングを受けましょう。

・攻撃されたときの状況
・攻撃前後の猫の様子

などの詳細をカウンセリングします。その後、必要があれば猫の脳波測定を行うこともあります。

Q. 「激怒症候群」の治療法は?

A. 継続した投薬です

検査後に「てんかん」と判明したら、発作を抑える抗てんかん薬が処方されます。毎日、この薬を投与しながら愛猫の様子を見守り経過を観察しましょう。投薬で発作が抑えられる猫もいます。

ひとりで抱え込まないで!相談できる人を探そう

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脳神経系の異常は、生まれつきの体質のようなもの。生涯完治することはなく、病気と上手く付き合っていくことになります。しかし、この「激怒症候群」は発症例も少なく「もしかしてこの病気?」と思っても、猫が怒る原因は違うところにある場合も。

むやみやたらに愛猫を怖がらず、専門医とカウンセリングをしながら原因を探り、「激怒症候群」と診断されたら定期的な受診を重ねましょう。
ポイントは「ひとりで抱え込まないこと」。獣医師や専門医と相談しながら、愛猫と付き合っていくことが大切なんですね。
参考/「ねこのきもち」2018年5月号『キッカケのない突然の攻撃行動 猫の激怒症候群って何?』(監修:東京大学付属動物医療センター行動診療科 獣医師 菊池亜都子先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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