子猫のトイレトレーニングに悩んでいませんか?今回は、子猫のトイレトレーニングを始める時期やコツ、オシッコとウンチのチェック方法について解説します。子猫がトイレでの排泄に失敗する理由と対策もご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
子猫のトイレトレーニング法
トレーニングを始める時期について
子猫のトイレトレーニングを行う時期は、子猫が自分で排泄できるようになる生後3週間から4週間頃がよいとされています。それまでの期間は、飼い主さんが母猫に代わって子猫の排泄を手伝ってあげる必要があります。
トレーニングの方法
子猫が自分で排泄できるようになったら、静かで人の出入りが少ない場所にトイレを置き、トイレトレーニングを開始しましょう。トイレトレーニングを成功させるコツは、子猫がトイレをしたくなった時に発するサインを見逃さないことです。
子猫に落ち着きがない、また、床のニオイをかいだり、掘るようなしぐさをしたり、トイレの位置を探しているそぶりをしたら、そうっと抱き上げてトイレへ連れて行ってあげてください。
慣れないうちは、失敗してしまったりトイレに戸惑ったりする子猫もいます。しかし、猫には本来同じ場所で排泄を行う習慣があるため、何度か繰り返しトレーニングを行うなかで、自然とトイレの場所を覚えていくでしょう。子猫がトイレに成功した場合は大げさに褒めてあげる、ご褒美を与えるなどの方法がおすすめです。
トイレ習慣が身に付くまでの期間(目安)
子猫がトイレで排泄ができるようになるまでは、最低でも一週間はかかるといわれています。もし一週間以上経っても失敗してしまうようなら、トイレ環境やトイレそのものに何らかの原因があってストレスになっているのかもしれません。
また、どうしてもトイレトレーニングがうまくいかず、上達もしない場合には、病気にかかっている可能性もあります。このようなときは、一度かかりつけの獣医師に相談してみましょう。
トイレトレーニングとあわせて行いたい排泄物チェック
猫は人とは違い、言葉を使って体調不良を訴えることができません。そのため、子猫のトイレトレーニングを行う際はもちろん、トイレができるようになってからも、定期的にウンチやオシッコの状態を確認して病気の早期発見・早期治療に努めることが大切です。
オシッコの状態をチェック
猫が一日にするオシッコの量は、体重1kgあたり22~30mlが目安となります。飲んだ水の量で多少の増減はありますが、一日にこの目安量のオシッコをしているかどうかをチェックするようにしてください。また一日に2回~4回程度オシッコをしているか、ニオイはいつも通りか、色はジャスミンティーに似た色かどうかもあわせて確認しましょう。
ウンチをチェックするときのポイント
ウンチをチェックする際には、色や量、硬さ、回数、ニオイを調べるようにしましょう。具体的には、色は食べているフードに近い色をしているか、一回あたり人の人差し指くらいのウンチが1~2本出ているか、また、毎日1~2回ウンチがで出ているかを観察します。さらに、適度に水分を含み表面にツヤがあるか、ウンチとしてのニオイがあるかも念入りに確認するようにしてください。
いつもと違うウンチやオシッコが出ているときには、すぐに動物病院を受診してくださいね。
トイレトレーニングが失敗してしまう理由PART①
子猫がトイレトレーニングを失敗してしまうのには理由があります。その理由を探り、飼い主さんが対策することが大切です。
自分のニオイを認識できていない
子猫が排泄に失敗する場合、トレーニングを始めてからそこまで時間が経っていないのであれば、自分のニオイを認識できずトイレの場所を覚えられていない可能性が高いです。特に、一度粗相をしてしまったところのニオイがしっかりと消臭できていないと、トイレの場所が分からなくなってしまいがちです。
そんなときは、子猫の排泄物が付着したトイレ砂などをトイレ内にセットし、自分のニオイを認識させてあげるのがよいでしょう。また粗相をしてしまった場所の消臭も、猫用の消臭スプレー等を活用して徹底的に行うのがポイントです。
粗相をしたときに叱られた
トイレトレーニング中は、たとえトイレで上手に排泄ができなかったとしても、絶対に子猫を叱ってはいけません。粗相をしたときに叱ってしまうと、子猫は排泄すること自体を恐れ、トイレを我慢するようになることがあります。
先住猫との相性
先住猫や同居猫とトイレを共用することに不満に感じる子猫もいます。猫同士の関係がよく問題がなければ猫の数とトイレの数が同じでもよいですが、理想的なのは猫の数にもう1個追加してトイレを置くことです。
トイレトレーニングが失敗してしまう理由PART②
トイレ掃除の仕方やトイレを置く位置に問題がある
猫は本来とてもきれい好きな動物ですので、トイレが汚れているとそこで排泄をすることを拒み、別の場所で排泄したり、トイレ自体を我慢したりすることがあります。トイレのタイプによって必要な頻度には違いがありますが、トイレ掃除は定期的に行い、ウンチが出ているときにはその都度掃除をしてあげることを心がけてください。
また、トイレは空気の流れがよく、猫が落ち着いて排泄できる場所に置くのがおすすめです。
トイレの種類、砂が飼い猫に合っていない
子猫はトイレ容器やトイレ砂が気に入らない場合にも、トイレで排泄をしなくなってしまいます。そのため、子猫のトイレ容器やトイレ砂は飼い主さんの使い勝手と、愛猫の性格に合ったものを用意することが重要になります。
小さいトイレ容器は、はみ出しの原因となり、トイレトレーニングの失敗につながります。そのため、トイレ容器は愛猫が立った状態で全身が入るサイズ以上の大きさのものがよいでしょう。また、神経質な性格やオシッコを高く飛ばす子猫には、フード付きのものも効果的です。
トイレ容器と同様にトイレ砂にもさまざまな種類のものがあります。いろいろと試すなかで、子猫と飼い主さんがお互いによいと思えるものを見つけていってください。
根気よくトイレトレーニングを続けることが大切
子猫のトイレトレーニングを行う上で大切なのは、たとえ思うように進まなかったとしても、焦らずにじっくりとトレーニングを続けていくことです。トイレトレーニングで悩んでいる飼い主さんは、まずはトイレ環境の見直しなどを行い、子猫が気持ちよく排泄ができるトイレを目指してみてはいかがでしょうか。
参考/「ねこのきもち」2017年6月号『出たもの企画後編 体からのお”便”り 大切なことはウンチが教えてくれる』(監修:聖母坂どうぶつ病院獣医師 鵜飼佳実先生)
「ねこのきもち」2017年6月号『出たもの企画前編 健康のバロメーター ふろくの使い方も 大切なことはオシッコが教えてくれる』(監修:聖母坂どうぶつ病院獣医師 鵜飼佳実先生)
「ねこのきもち」2016年7月号『飛び散りニオイはみ出しにサヨナラ‼ KNT(快適ねこトイレ)計画、始めよう!』(監修:日本獣医畜産大学卒業 モノカどうぶつ病院院長 小林清佳先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/子狸ぼん
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。