猫と暮らす
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猫の”出戻り”がないよう、確実な譲渡を増やしたい(奈良県中和保健所動物愛護センター)
JR奈良駅から車で1時間ほど南に行ったところにある、うだ・アニマルパーク(以下、「パーク」)。その敷地内に2008年に開設されたのが、奈良県中和保健所動物愛護センター(以下、「センター」)。保護猫・保護犬のお世話をメインに行う一方で、従来の「保健所」のイメージとしてつきまとう殺処分もやむを得なく行っている施設です。センターとパークは今、県の抱える深刻な問題をどうにかすべく、一丸となって解決に取り組んでいます。
「譲渡しても殺処分が減らない」。県が抱える問題に立ち向かう
センターには、日々多くの猫が持ち込まれますが、それはノラ猫だけでなく、中には「虐待や無計画な繁殖など、飼い主の意識の低さゆえに、『不適正飼育』を受けた猫も。……殺処分率上位という汚名を返上するには、譲渡率を上げるのが一番ですが、単に人の手に渡るだけでは、猫は幸せにはなれないのです」(本岡さん)。
また、「飼い主になった人が安心して飼える猫であることも大切」ということで、猫の管理の徹底にも努めます。このセンターでは、猫を2段階に分けて管理。まず保護直後は、病気の蔓延を防ぐため、隔離された棟で健康診断をします。その後、猫が病気や人に危害を加える心配がないことが確認できると、別の棟に移され、譲渡が決まるまでそこで飼育されます。『飼ってみたら攻撃してきた』などの理由で“出戻り”がないよう、性格面でも猫を見るようにしているのです。
問い合わせ先
☎ 0745・83・2631
センターの活動内容などについては、ウェブサイトにも記載されています。
URL http://www.pref.nara.jp/1734.htm
文/「ねこのきもち」編集室
撮影/尾崎たまき
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