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目周辺に異変が!愛猫の発症で初めて知った「目にまつわる病気」体験談

ふだんなかなか耳にしないものも多い、猫の目にまつわる病気。今回は、目やにが増えた、目が開けにくそうなど、目周辺のちょっとした異変から病気が発覚した飼い主さんの体験談を紹介するとともに、それぞれの病気の特徴を獣医師の山本宗伸先生に解説していただきます。

愛猫が発症して初めて知った病気1.角膜黒色壊死症

横を向く猫
Photo by Getty Images
角膜黒色壊死症(かくまくこくしょくえししょう)は、目の表面を覆う透明な角膜の一部が、黒色に変化して壊死する病気で、「角膜分離症」とも呼ばれることも。主に慢性的な結膜炎や外傷などが原因と考えられ、病気が進行すると視力低下や失明のおそれもある病気です。治療は、重症になると壊死した部分の切除手術を行いますが、初期の場合は点眼薬ですむケースもあります。

飼い主さんの体験談「進行したため手術を受けて改善」

「もともと猫カゼの後遺症で、まぶたの裏側と結膜が癒着していた愛猫。その影響で“逆さまつげ”のような状態になり、毛が角膜に刺さって片目、ときには両目が涙目に。都度、主治医に処置をしてもらいました。

徐々に悪化し、21年に眼瞼内反症による『角膜黒色壊死症』と診断されました。このままでは眼球摘出の可能性もあるからといわれ、手術を決意。術後は患部を守るためコンタクトレンズを使用、完治まで長くかかりましたが、現在は問題ありません」(茨城県 Iさん)

愛猫が発症して初めて知った病気2.好酸球性皮膚炎

床にあごをつける猫
Photo by Getty Images
好酸球性皮膚炎(こうさんきゅうせいひふえん)は、アレルギー反応などで増える好酸球が過剰に反応することで起こる皮膚疾患です。「好酸球性肉芽腫」や「猫アトピー性皮膚症候群」などと呼ばれることも。発症すると、主に口まわりや足・腹部などに、赤みや腫れ、湿疹などが見られます。

アレルギー体質の猫に多いとされ、療法食やステロイド剤などを使った治療を行うのが一般的です。

飼い主さんの体験談「早めの受診でキレイに治りました」

「愛猫の右目の上が赤くなり、やがて傷ができたので受診しました。診察の際、額や耳の皮膚もただれたようになっているのが見つかり、細胞診などを受けると『好酸球性皮膚炎』とのこと。獣医さんには『猫が額に症状が出るのは珍しい』といわれました。

早めに受診し、処方された軟膏が効いたため、額に傷跡が残ることもなく、キレイに治りました。慢性化することもあると説明され、その後も気をつけて見ていますが、今のところ症状は出ていません」(神奈川県 Tさん)

愛猫が発症して初めて知った病気3.虹彩メラノーマ

眠そうな表情の猫
Photo by Getty Images
虹彩(黒目のまわりの部分)に黒い色素沈着が生じることがありますが、それが腫瘍化すると虹彩メラノーマと呼ばれるがんになります。見た目の特徴は、平たく茶色い斑点が虹彩に見られ、目が黒くなる、左右の黒目の大きさが違うなどの症状が見られます。

眼球摘出が唯一の治療法ですが、ほかの臓器へ転移することも。なお、悪性ではない「メラノーシス」もあり、その場合予後は良好です。

飼い主さんの体験談「別件で受診すると悪性腫瘍の可能性を指摘され」

「18才の愛猫は、毛づくろいもほぼせず、毛ヅヤも悪くなってきました。昨年7月、別件で心配なことがあり受診すると、主治医が右目の状態を指摘。いわれてみると左右の黒目の大きさが違うように見えました。

その後、右目はほぼ真っ黒になって、『虹彩メラノーマ』の可能性が高いといわれました。確定診断には、眼球を摘出して病理組織検査をする必要があるため行っていません。右目はもう真っ黒ですが、見えてはいるそうで、ほかの症状もなし。このまま大きな症状も出ずに、穏やかな余生を過ごしてほしいです」(Nさん)

愛猫が発症して初めて知った病気4.好酸球性角結膜炎

上を見つめている猫
Photo by Getty Images
好酸球性角結膜炎(こうさんきゅうせいかくけつまくえん)は、目の表面を覆う角膜と、まぶたの裏側にある結膜に好酸球が過剰に集まり、炎症を起こす病気。発症すると充血やねばり気のある分泌物が見られ、原因にはアレルギーやウイルス感染の関与が考えられています。

治療はステロイドの点眼薬や、免疫抑制剤の投与が中心です。

飼い主さんの体験談「眼科専門の獣医さんに診てもらい発覚」

「愛猫の右目に異変が見られたのは3年前。目やにがひどく、目のまわりが赤くなっていて痛そうでした。これまでも季節の変わり目に結膜炎を発症していましたが、ここまでひどい状態は初めて。主治医に相談すると、眼科専門の獣医師を紹介してくれました。

専門医に告げられた病名は『好酸球性角結膜炎』。処方してもらった点眼薬がよく効き、しばらくは落ち着いていましたが、昨年再発。現在は月に1回診てもらいながら治療を続けています」(東京都 Iさん)

愛猫が発症して初めて知った病気5.角膜ジストロフィー

ソファに寝転がる子猫
Photo by Getty Images
角膜ジストロフィーは角膜に脂質などが沈着し、白っぽい濁りが生じる病気で、両目に出ることが多く、痛みや炎症を伴わないのが特徴です。軽度な場合は視力に影響はなく、治療を行わずに経過観察をするのが一般的ですが、角膜潰瘍などを併発した場合は、その治療を行います。

飼い主さんの体験談「初めは目にホコリ? と思いました」

「ある日、愛猫の右目に白い斑点が見えました。ホコリかと思いましたが翌日も消えなかったので動物病院へ。目の検査を受けた結果、『角膜ジストロフィー』と診断され、獣医さんに猫には珍しいといわれました。

治療法はないものの、視力には影響がないそうで経過観察中。左目にも白い斑点が見られるようになり、目を開けにくそうなときもあるので異変が見られたときに受診しています」(埼玉県 S.Iさん)
猫の聞き慣れない病気のなかには、健康診断だけでは見つけにくいものも。病気を初期に見つけるためにも、ふだんと違う愛猫の様子や、ちょっとした異変を見逃さないことが重要です。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(獣医師 猫専門病院 Tokyo Cat Specialists院長 国際猫医学会ISFM所属)
参考/「ねこのきもち」2026年5月号『「よく聞く病」じゃないからこそ聞きたい、体験者の話。 愛猫が発症して初めて知った病気』
文/宮下早希
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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