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知ってる? 人には聞こえない猫の「無音鳴き」

鳴いているように見えるのに聞こえない…!?


猫がこちらをジッと見つめて、口を開けて何かを訴えているのに、鳴き声は聞こえない…。そんな猫の不思議なしぐさ「無音鳴き」を見たことはありませんか?

本誌『ねこのきもち』の『ねこのきもち作り隊』111名にFAXアンケートをしたところ、半数近くの45%が愛猫の「無音鳴き」に気づいていました。


実は猫は、声を発しているのだけれど、人の耳では聞き取れない音域で鳴いていることがあるのです。
上図のように、人が聞き取れる音域は高くても2万3000Hzまで。一方、猫が発する鳴き声は最高8万Hzと高く、高温の鳴き声の大部分(図のオレンジ部分)を聞き取れていないのです。そのため、飼い主さんが猫の鳴き声に気づかないことが起こります。



鳴いているフリをする「察して猫ちゃん」

猫の「無音鳴き」には、先に紹介した人に聞こえない音域で鳴く場合以外に、声を出すフリをしているだけの場合もあります。

もともと、猫は学習能力が高い動物。最初は「声を出すのは面倒くさいな〜」という気持ちでの鳴くフリだったのに、飼い主さんが「どうしたの?」と心配して構ってくれたり、先回りしておやつをくれたりすると“うれしい記憶”が定着します。
そこで、口は開けるけれど声を出さない挨拶を飼い主さんへするようになるわけです。

裏を返せば、愛猫の「鳴いているフリ」は、飼い主さんのお世話が手厚い証拠ともいえますね。



無音鳴きをしやすいのは、どんな猫?

無音鳴きをしやすい、鳴いているフリをする猫には、タイプや種類、タイミングがあるのをご存じですか? 代表的なのは以下の4つです。

1.1歳未満の子猫。甘える時などに無音鳴きをしやすい。
2.メス。オスより控えめな性格で、声を出さない場合が。

3.寝起きのタイミング。のどがまだ起きていないため、声が出ないことも。

4.シンガプーラなど体格が華奢な猫種。
ただし、鳴きたくても鳴けない場合も。声帯周りに何かトラブルがある場合、声が出なくなることもあるので、もし無音鳴きがずっと続くようなら、獣医師への相談をおすすめします。




参考元/「ねこのきもち」2018年11月号『知ってる? ココロに響く「聞こえない鳴き声」サイレントニャ〜』
指導/今泉忠明先生(哺乳動物学者)
撮影/石原さくら、関 由香、長谷川里美
イラスト/ナカオテッペイ

文/ヤマモト トモミ
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