猫と暮らす
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講師:藤井仁美先生
獣医師、獣医行動診療科認定医、ペット行動カウンセラー。東京都の代官山動物病院と自由が丘動物医療センターで、行動診療を行う。愛猫は小春ちゃん(メス・13才)
猫が求める5つの「こんな風に暮らしたいなぁ」
※このページでは、米国と欧州の獣医師・動物行動学の専門家たちによって2013年に発表された「猫が健康で快適に過ごせる環境についてのガイドライン」の5つの柱を、藤井先生のアドバイスをもとにわかりやすく再構成しています。
1.安心できる居場所が欲しいなぁ

猫は本来、木の上に登っていた習性から、周囲を見渡せる高さのある場所を好みます。また、岩穴などで休息していた名残で、身を隠せる狭くて暗い場所でも安心感を得ます。よって、これら2つの居場所を用意しましょう。キャリーケースを猫ベッド代わりに置くのも◎。通院や、災害時に避難する際にも、猫が中でストレスを感じにくく安心できます。
2.グッズや居場所は自由に決めたいなぁ

排泄場所の近くで食事したり、食事場所の近くで水を飲むことを嫌う猫もいます。猫トイレやフード・水飲み容器など、猫が室内で暮らすうえでの必需品は、こうした習性を考えて置くと理想的です。また、猫ベッドや爪とぎ器なども、猫によって素材や形状の好みが分かれます。種類の違うものを複数個用意し、猫自身が選べるようにしましょう。
3. “狩り”みたいなことしたいなぁ

猫は肉食動物で、野生では自力で獲物を捕まえていました。室内暮らしでも、おもちゃで遊んで狩りの体験をさせてあげましょう。短い時間でもいいので、遊びの回数を多くして。とくにドライフードを活用すると、猫の捕食本能を満たしてあげられます。転がすと中からドライフードが出てくる知育おもちゃなら、猫だけでの留守番中も遊べます。
4.好きなときに人と関わりたいなぁ

室内飼いによって、飼い主さんと猫との関係はより密接になっています。しかし猫はもともと単独行動で「自分で決めたい」性質をもつので、できる限り猫本位の関係性を築くことが大切です。強制的なスキンシップや、猫が予測できず驚くようなことをするのは避けて。猫から近寄ってきたときが、スキンシップのチャンスです。
5.好きなニオイで満たされたいなぁ

なわばりを重視する猫にとって「ニオイ」は重要な情報。壁や家具に顔や体をこすり付けたり、爪とぎをしたりする「マーキング」で、周囲を自分のニオイで満たし安心します。人が外から持ち込むニオイに強く反応することも。とくに香水などの人工的な刺激臭や、猫トイレに残ったニオイは苦手なので、取り除くことが大切です。
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