みなさんはふだん、愛猫のオシッコをどれくらいちゃんと見ていますか?
何気なく見ている方も多いと思いますが、オシッコには、愛猫の健康状態が反映されているようなのです!
この記事では、猫のオシッコの基礎知識について紹介します♪
①猫の1日のオシッコの量は、体重1kgあたり20〜30ml程度が一般的
画像/「ねこのきもち」2018年5月号
猫の1日あたりのオシッコの量は、体重1kgあたり20〜30mlが目安。ただ、個体差もあるので、毎日だいたい一定であることが大切です。
【要注意】オシッコの量が多かったり、少なかったりは病気の疑いも
- オシッコの量が多い→腎臓病や糖尿病、ホルモン疾患の疑い
- 量が少なく元気や食欲がない→急性腎臓病や腸閉塞の疑い
②猫は毎日、3〜5回オシッコをするのが理想的
オシッコの回数は、健康な成猫で1日1〜4回、子猫は多めで1日5〜10回以上のこともあります。
シニア猫は病気があると尿量や回数が増えますが、動くのが面倒になり、回数が減ることも。
体形や活動量によって差が出ることもあるので、いつものオシッコの量と回数を観察するようにしましょう。
③猫のオシッコは、ジャスミンティーのような色ならばOK!
※写真は再現したものです 画像/「ねこのきもち」2018年5月号
健康な猫のオシッコは、ジャスミンティーのような澄んだ黄色をしています。ただし、水を飲んだあとは色が薄めになるなど、1日のうちで多少の変化はあるようです。
④オシッコの色がふだんより薄い場合は、「糖尿病」や「慢性腎臓病」などにかかっている恐れが
オシッコは、腎臓で血液がろ過されてつくられる排泄物。オシッコの状態には、泌尿器や生殖器の問題が反映されるので、色や濃さに異常がないか、日々の観察が大切です。
もし薄い色が続く場合は、初期の糖尿病や慢性腎臓病などが疑われます。
【要注意オシッコ】キラキラした黄色
※写真は再現したものです 画像/「ねこのきもち」2018年5月号
オシッコの色がキラキラした黄色の場合、尿路結石や細菌感染が疑われます。しっかりと尿検査を行いましょう。
レントゲン検査では写らない結石もあるので、エコー検査をしてもらうことが大切に。
【要注意オシッコ】透明に近い黄色
※写真は再現したものです 画像/「ねこのきもち」2018年5月号
腎臓機能が低下して尿が凝縮できなくなると、オシッコの色がかなり薄まります。多飲多尿の症状が出る糖尿病や、慢性腎臓病の疑いも。
【要注意オシッコ】オレンジ色
※写真は再現したものです 画像/「ねこのきもち」2018年5月号
オシッコがオレンジ色の場合、何らかの原因で胆汁がうまく代謝できず、胆汁色素(ビリルビン)が尿中に出ている状態。
血液や粘膜に黄疸が出ている可能性があります。
【危険なオシッコ】赤色
血尿は、「泌尿器系や生殖器系の異常で出血する場合」と「感染や中毒、自己免疫性疾患などが原因の場合」もあります。
原因を特定するために、受診をしましょう。
⑤いいオシッコのためには、毎日たっぷりの水分と清潔なトイレが必要!
画像/「ねこのきもち」2018年5月号
猫はとてもきれい好きで、神経質な動物。そのため、気に入らないトイレではオシッコをしたがりません。
トイレは、人目が気にならない静かな場所に設置し、いつでも清潔に保ちましょう。また、脱水状態にならないように、たっぷりの水分を与えてください。
オシッコの量や色を見ると、体調の異変に気づきやすいです。飼い主さんはふだんから、愛猫のオシッコをチェックするように心がけましょうね!
参考/「ねこのきもち」2018年5月号『2号連続「健康チェック企画」後編 自宅でできるチェック 楽しくお勉強 ウンチ オシッコドリルやってみよう!』
(監修:東京都北区にある王子ペットクリニック院長 重本仁先生)
※一部の写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/雨宮カイ