猫のしっぽは、バリエーションが豊富!
猫のしっぽには、いろいろな形や長さのバリエーションがあります。そしてその動きにも、ピンと立てる・ユラユラ揺らす・ブンブン振るなど、時と場合に応じて違いがあるもの。猫のしっぽは、何のためにあるのでしょう?気になるしっぽのアレコレを解説します。
猫のしっぽは何のためにあるの?
猫のしっぽは、気まぐれに揺らしたり振ったりしているように見えても意外と機能的。しっぽが担っているのは、主に3つの役割です。
1. バランスをとる
狭いところを歩くときなど、猫はしっぽを左右に動かしてバランスをとります。これは意識しているわけではなく、人が平均台の上などで腕を広げるのと同じような無意識の動きです。
2. コミュニケーションをとる
しっぽには猫の気持ちが表れます。たとえば、ピンと立ったしっぽは友好のしるし。しっぽの動きでお互いの気持ちを知ることができるので、猫同士でのコミュニケーションに役立つのです。
3. 保温のため
寒い季節になると、猫は体を丸めて、しっぽで鼻と口を塞ぐようにして眠ることがあります。これは、自分が吐いた息の熱を逃がさずに保温するためです。
しっぽの中はどうなっているの?
しっぽの中心には、通常18~20個の骨が連なる尾椎(びつい)があり、そのまわりを12の筋肉が花びらのように取り囲んでいます。猫がしっぽをどの方向にも自在に動かすことができるのは、この筋肉があるから。また、神経が先端まで通っていて、とても敏感です。
飼い猫には「めずらしっぽ」がいっぱい!
飼い猫に時折見られる「短いしっぽ」や「かぎしっぽ」。これらは突然変異で現れるといわれていて、自然界では淘汰されてしまうものだそう。しかし、飼い猫は人に守られるため「珍しいしっぽ」のバリエーションが豊かになったのです。
「短いしっぽ」の特徴
通常、猫のしっぽの長さは30cm前後ですが、15cm程度の場合は「中尾(ちゅうび)」、5cm程度の場合は「短尾(たんび)」と呼びます。中には、しっぽがない猫も。
ちなみに、特に日本にしっぽが短い猫が多いのは、江戸時代に「しっぽが長い猫は二股に裂けて化けて出る」という噂が流れ、しっぽが短い猫が好まれたからだそう!
「かぎしっぽ」の特徴
途中で折れ曲がっているしっぽは、かぎ尾(かぎしっぽ)と呼ばれます。短いかぎしっぽの場合は、クルッと巻いているように見えることもあります。
なお、短いしっぽやかぎしっぽの場合、骨が欠損している、または曲がっていることで、より敏感で痛みを感じやすいようです。むやみに触らないようにしてあげてくださいね。
どんなしっぽも、全部かわいい♡
長いしっぽ、短いしっぽ、フサフサのしっぽ、クルンと巻いたしっぽ。どんなしっぽも、ぜ~んぶかわいい!猫たちにとっては、さまざまな役割も持つ大切な部位であることもわかりました。見ているだけでも癒やされる猫のしっぽ、これからもめいっぱい愛でたいと思います♡
参考/「ねこのきもち」2018年7月号『いつまでも眺めていたいな癒しっぽ』(監修:哺乳動物学者 川崎市環境影響評価審議会委員 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/momo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。