夏は過ごしやすかった春に比べると猫の体に負担が。そのため、夏バテになる猫も少なくありません。その上、飼い主さんの誤った夏バテ対策が原因で、猫の体調を悪化させてしまうことも。夏にしてしまいやすいNG対策の中でも、トイレと運動についてクローズアップ。正しい対策についてもご紹介します。
夏になるとこんな不調が出てきます!
排泄の乱れ
エアコンによる冷えでお腹が緩くなったり、飲水量が減って便秘気味になったりと、排泄トラブルになることがあります。
こんなNGなトイレ対策していませんか?
愛猫の夏バテを防ぐおすすめのトイレ対策はコレ!
こまめにトイレ掃除をする
夏場の蒸し暑い気候で、トイレ内は菌が繁殖しやすい状態に。こまめなトイレ掃除を心がけましょう。また、2週間に1回はトイレ本体を丸洗いすると、ニオイも気にならなくなります。
トイレを匹数+1個置く
用を足したいときにきれいなトイレがあるのが理想ですが、留守中などすぐに掃除できないときも。多めに置いておけば、清潔なトイレを猫が選んで排泄できます。
涼しい場所にもトイレを置く
暑い場所にあるトイレを嫌がり、排泄を我慢する猫も。いつものトイレはそのままに、試しに涼しい場所にもう1個置いて、猫にお気に入りを選ばせてあげて。
夏の遊び対策
こんなNGな運動をさせていませんか?
愛猫の夏バテを防ぐおすすめの遊び対策はコレ!
ヒートアップする前に遊びをやめる
息が荒くなるほど必死でおもちゃを追いかけたり、周りが見えなくなったりするのは、興奮し過ぎのサイン。一度本能のスイッチが入るとバテるまで遊んでしまうことがあるので、ほどほどでやめて。
動きが小さい遊びにする
ヒモ状のおもちゃでじゃらしたり、ボールを追いかけさせたり、動きが小さめの遊びにして。ジャンプなどの縦の動きは負担をかけやすいのでなるべく控えましょう。また、遊ぶときは涼しい部屋で。
アピールがあったときだけ遊ぶ
猫にとって遊びは"狩り"。体力温存しているときでも、飼い主さんから遊びに誘われると、本能で反応してしまうことがあります。疲れさせないために、遊ぶのは猫がアピールしてきたときだけにしましょう。
暑さに負けないカラダづくりのポイントは?
●今までのトイレ環境は変えずにプラスαの工夫を!
猫はとても繊細な動物。トイレの置き場所の変化や、少しのニオイの違いを敏感に察知します。気に入らないとトイレを我慢してしまい、病気につながることも。なるべく現状のトイレ環境を変えずにお手入れや工夫を加えましょう。
●無理に運動させなくてOK。猫の気が向いたときに少し遊んであげて
猫は汗をほとんどかかないので、体温を下げるのが苦手な動物。夏の暑い時期は、体温を上昇させないように運動量が減る傾向にあります。そして暑い日に猫がダラダラしているのも猫の本能なので、無理に運動させるのはNGです。
今回はトイレと運動の2点から、猫が夏バテしにくくなるカラダ作りのコツをご紹介しました。どちらも飼い主さんがすぐに取り組めるものなので、愛猫が夏を元気に過ごすためにも、対策をちゃんとしてあげましょうね。
参考/「ねこのきもち」2017年7月号『暑さに強いカラダ作り 今からでも間に合う夏バテ対策』(監修:マスナガ動物病院院長 増永 朗先生)
文/浪坂一
撮影/中川文作、石原さくら
※この記事で使用している画像は2017年7月号『暑さに強いカラダ作り 今からでも間に合う夏バテ対策』に掲載されているものです。