猫は夏の暑さに強いと思っていませんか? じつは現代の室内飼いの猫はそうでもないようで、猫もいわゆる「夏バテ」なるそう。
今回は猫が夏バテになるとかかりやすくなる病気の中から、「胃腸炎」について紹介します。
夏バテによる免疫低下から胃腸炎に
夏バテによって免疫力が下がると、雑菌への抵抗力が低下し、胃腸に炎症が起きやすくなります。とくに、雑菌の繁殖しがちな夏は、胃腸炎にかかるリスクがさらに高まることに。
また、夏バテは脱水ぎみになりがちですが、胃腸炎になると、下痢や嘔吐でさらに体内の水分が奪われ、回復しにくくなります。
夏バテからくる胃腸炎には清潔を心がけよう
水はこまめに新鮮なものに替える
水を長時間放置すると雑菌が繁殖するのはもちろん、ゴミやホコリで汚れてしまいます。
夏場は、1日3回は取り替えたいところ。留守がちで難しい場合は自動給水器にするのも手。
ウエットフードの食べ残しはすぐに捨てる
水分補給のためにもウエットフードを与えることは、夏バテの対策になります。しかし、夏はとくに傷みやすいので、食べ残しはすぐに廃棄して。
暑い時期はフードだけでなく、器もすぐに中性洗剤で洗ってくださいね
水・ごはん置き場はトイレから離す
水・ごはん置き場とトイレを近くにしている人は意外にも多いよう。排泄物からの雑菌が、フードや水に繁殖しないよう、できるだけ離すように設置しましょう。
猫が夏バテになると「食欲の低下」「排泄の乱れ」「疲れているような感じ」「脱水ぎみ」「体重減少」などの様子を見せるようになります。このような夏バテのサインが見られると、猫は免疫力が下がった状態になり、胃腸炎はもちろんほかの病気の引き金にもなることも。夏本番に入る前に愛猫が健康に夏を過ごせるようにできるといいですね。
参考/「ねこのきもち」2016年7月号『夏バテが引き起こす病気から愛猫を守ろう』(監修:王子ペットクリニック院長 重本 仁先生)
文/浪坂一
撮影/中川文作
イラスト/影山直美
※この記事で使用している画像は2016年7月号『夏バテが引き起こす病気から愛猫を守ろう』に掲載されているものです。