猫を飼っていれば誰にでも1つ、2つはある「しくじりエピソード」。とくに“ベテラン”と呼ばれるような飼い主さんほどエピソードは豊富なよう。
今回はそんなベテラン飼い主さんが実際にしてしまった“しくじり”の中から、フードの与え方の失敗談をご紹介。獣医師の先生にアドバイスもうかがいしました。
子猫のとき与えていた猫用牛乳。水に切り替えるタイミングを逃してしまった…結果、今も水を飲んでくれません…
今からでも牛乳を水で薄めて、徐々に切り替えていきましょう
きっと猫用牛乳の味が気に入ったのでしょうね。本来は離乳期に切り替えるべきです。しかし、今回のような場合は、猫用牛乳を水で薄めて与え、徐々に水の味に慣れさせて切り替えるといいでしょう。
去勢手術後に、前と同じだけフードを与えてしまった…結果、“立派”な肥満に
不妊手術後は手術後専用のフードに切り替えても
不妊手術後の猫は、手術前よりも代謝が落ちるため、肥満になりやすい傾向に。ですから、適量のフードを決めた時間に与えたり、手術後はカロリーが抑えられた専用のフードにしたりするといいでしょう。
猫もたくさん食べたいのでは、と求められるがままにフードを与えてしまった… 結果、頻繁に吐くように
吐く理由は「食べ過ぎ」ではないかも
猫はもともと胃が小さく、吐きやすい動物です。吐く理由は、食べ過ぎのほかにもさまざまで、それぞれに合った対策が必要です。また、5才過ぎからは腎不全などの病気が原因で吐くことも多くなるので、健康診断を定期的に受けることも忘れずに。
猫が吐く理由を覚えておこう
誤食
猫がひもやボタンなどを誤食し、のどなどに詰まらせて吐いてしまうことが多いです。食べたもの次第では中毒症状を起こすことも。
毛玉が胃にたまって
毛玉が固まって異物化し、胃を刺激して吐いてしまうことが。日に何度も毛玉や胃液を吐いているときは、早めに受診を。
フードの形状が合わなくて…
フードの形状が胃を刺激して吐くことも。これは個体差によるものなので、合ってないようならほかのフードに替えてみて。
完全室内飼いの猫にとっては、飼い主さんから与えられるフードこそが「食」のすべてです。与え方や与えるものをしくじると、それが猫の健康を左右することも。先輩飼い主さんたちの失敗エピソードを教訓に、しくじらないでくださいね!
参考/「ねこのきもち」2019年6月号『しくじり飼い主の告白』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
文/浪坂一
イラスト/二階堂ちはる
画像/iStock、Getty Images Plus、ゲッティイメージズ
※この記事で使用している画像は2019年6月号『しくじり飼い主の告白』に掲載されているものです。