ご飯を食べたら、猫も「満腹」になるのでしょうか。フードを残して「お腹いっぱいなのかな?」と思いきや、おやつはちゃんと食べるなど、猫の食欲ってちょっぴり不思議。
人にとっての「満腹」と猫にとっての「まんぷく」は、実は少〜し違うんです。
猫の「まんぷく」は腹八分目
人にとっての“満腹”は、文字通り「これ以上、胃に何も入らない状態」を指しますが、猫はそこまでお腹をいっぱいにすることはありません。
食事は腹八分目程度まで、それが猫にとっての「まんぷく」です。
これは野生時代の猫が、1日に数回、小動物を狩って食べていたことの名残と考えられるのだそう。もともと“腹十分目”になる環境がありえなかったため、腹八分目でも満足=まんぷくになるのです。
まんぷくになった猫の行動
猫の行動は習慣化していて、多くの場合は、まんぷくになったら「顔を洗う」→「寝る」という順番が“食”にまつわるひとつの流れになっているようです。
顔を洗うのはなぜ?
猫が食後に顔を洗うのは、ニオイや汚れを残さないためです。野性時代の猫は、顔に食べ物のニオイが残っていると、獲物に気づかれ、狩りに失敗する恐れがありました。そのために顔を洗う習慣があり、それが飼い猫となった現在も残っていると考えられます。
食後に眠るのはなぜ?
猫も人と同じように、食後は体がリラックスモードに入ります。副交感神経が優位になり、眠くなるのです。野性時代と違い、室内は危険な目に遭いにくいことから、飼い猫はゆっくりと眠れる「まんぷく」状態が長く続くのだとか。
かまってサインを出す場合も!
猫によっては、食後に「リラックス」モードにならない場合も。食事によって体力が回復し、食前よりも活発になって遊びたがる猫もいます。また、猫は夜行性なので、夜ご飯を食べた後に飼い主さんとコミュニケーションを取りたがる場合もあるようです。
ゆったりまったり「まんぷく」タイム♪
腹八分目で済ませることも、食後にゆったり顔を洗ってゴロンと寝てしまうのも、猫が野生時代から持つ本来の習性に基づくもの。中には食後に飼い主さんと遊びたがる子もいますが、それぞれ「まんぷく」だからこその行動です。
愛猫のまったりタイムを見て和むもよし、まったりスキンシップするもよし。一緒に「まんぷく」タイムを楽しんであげてくださいね。
参照/「ねこのきもち」2019年3月号『食べたら猫も幸せでいっぱい 集まれ!まんぷくさん』(監修:東京大学附属動物医療センター行動診療科 獣医師 菊池亜都子先生)
文/momo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。