愛猫の鳴き声がいつもと違うとき、その「変化」が病気なのか、ほかの原因によるものなのか飼い主さんには判断が難しいところ。病気のほかには、猫の成長や老化などさまざまな原因が考えられます。
今回はそんな鳴き声の変化の見極め方についてご紹介します。
鳴き声が変わったら…
うなる、鳴き声が甲高い、枯れている、鳴かない→病気かも
うなったり甲高い声で鳴くようになったりする病気は幅広くあり、動いたり触られたりしたときなら「打撲」や「骨折」など体の痛み、突然なら脳の異常による発作、排泄時なら「尿石症」「膀胱炎」「肛門のう炎」、シニアなら「甲状腺機能亢 進症」、15 才以上の超高齢なら「認知症」など。声が枯れていたり鳴かなくなったりしたら声帯異常や「猫カゼ」のことも。
7~14才くらいに徐々に 鳴き方や声が変わってきた→エイジングかも
猫は、成長とともに鳴き方が落ち着き、声がトーンダウンする傾向に。鳴き声はホルモンの影響を受けるともいわれているので、去勢・避妊手術をしていない猫のほうが、変化が顕著に見られるでしょう。
ほかにも…
環境が変わった、急に鳴きはじめた→ストレス性の可能性も
猫はストレスで鳴くことも。毎日いた飼い主さんが留守がちになったり、同居猫が先立ったことで鳴くようになった猫の報告があります。
飼い主さんにアピールするように鳴く→学習の可能性も
猫は、要求が通ったときの鳴き方をよく覚えるといわれています。ですから、欲求を満たす手段としてよく鳴くようになることも。
春から秋の場合→季節性の可能性も
猫の発情は日照時間の影響を受け、一般的には春~秋といわれています。去勢・避妊手術をしていても一度でも性衝動を体験すると、性衝動のような鳴き方をすることがあります。
今回紹介した鳴き声に限らず、猫の変化は飼い主さんにはわかりにくいものが多いです。病気か”エイジング”かを判断できないときは、獣医師に相談してみてもいいでしょう。
参考/ねこのきもち2019年10月号『猫の変化、病気? それともエイジング?』(監修:モノカどうぶつ病院院長 小林清佳先生)
文/浪坂一
撮影/shizu*
画像/iStock、Getty Images Plus
※この記事で使用している画像は2019年10月号『猫の変化、病気? それともエイジング?』に掲載されているものです。