猫の日常的な行動である“スリスリ”。とても可愛らしい行動ですが、どうやらさまざまな意味や理由が隠されているようです。
今回は、そんな猫のスリスリに隠された意味や理由について解説します。注意したいスリスリについてもご紹介するので、日ごろのお世話の参考にしてみてくださいね。
どうして猫は“スリスリ”をするの?
猫には、縄張りを守るために自分のニオイをつける「マーキング」という習性があります。
スリスリはその一種。体にあるニオイを発する分泌線(臭線)を人や物にすりつけることで、ニオイをつけているのです。猫は人や物に自分のニオイがつくことで「自分のもの」と認識でき、安心できるのだとか。
マーキング以外の意味も
マーキング以外にも、人におねだりをしたいときや、猫同士の親愛表現としてスリスリをすることもあります。ちなみに、おねだりは本能ではなく「前にスリスリをしたときにおやつを貰えた」などの経験により、学習して得た技と考えられています。
こんな“スリスリ”には要注意!
頻繁すぎるスリスリ
スリスリの頻度が極端に多い場合は、ストレスがたまっているおそれがあります。気になる場合は、動物病院で相談してみましょう。
病気が原因の場合も
猫は体がかゆいときにもスリスリをしますが、これが単なるかゆみではなく、病気が原因の場合もあります。 特定の箇所ばかりこすつけていないか、日ごろから見てあげましょう。
こんな“スリスリ”なら見守って!
猫の体格や性格には個体差がありますが、これはスリスリにもあてまはります。
例えば、頭をぶつけるように押しつける、ゴロゴロ転がる……など、ちょっと変わったスリスリをする猫もいますが、このような場合はその子の個性であることが多いので、あまり気にする必要はないでしょう。
あまりスリスリしない猫もいる!
縄張り意識が低い猫は、あまりスリスリしをない傾向があるようです。また、人への警戒心が強い猫は、飼い主さんにさえほとんどスリスリをしないかもしれません。
ちなみに、長毛猫は「スリスリをしない猫」といわれることが多いです。
“スリスリ”は無理にやめさせないでOK!
スリスリを人が無理にやめさせると、不安を解消できないなど、猫にとってストレスになってしまいます。我慢させることはとても酷ですので、できることなら満足するまでスリスリをさせてあげましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年8月号『だって猫だものシリーズ第二段 今日も“スリスリ”しています』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈良枝先生)
文/国井
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。