猫の行動を見ていて、「これはイタズラなの?」と思うような行動があると思います。でも、じつは猫の心理を考えると、単にイタズラとも言えないような行動もあるようです。今回、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します!
イタズラだと思われがちな猫の行動
一見するとイタズラのように見えてしまう猫の行動としては、下記のようなものがあります。飼い主さんもよく見かける光景ではないでしょうか?
新聞を読んでいたらわざと新聞の上に乗ってくる
新聞や雑誌を読んでいるとき、猫がコロンとその上に乗ってきた…という経験のある飼い主さんは多いのではないでしょうか? 「可愛いけれどイタズラなの?」と思いがちなこの行動ですが、これは新聞などの上に乗って「自分のことを見てほしい!」と主張しているのです。
飼い主さんが新聞を読むことに集中しているとき、猫は自分のことを見てもらっていないと不満を感じます。そのため、わざと新聞の上に乗って「こっちを見て!」とアピールしていると考えられます。
飼い主さんのベストな対応は…
もし愛猫が新聞にわざと乗ってきたら、猫は「自分を見てほしい」と思っているので、視線を合わせて優しく声をかけて、撫でてあげてください。
わざと棚の上からものを落とす/わざといけない場所で爪をといでみる
わざと棚の上から物を落としてみたり、やってはいけない場所で爪をとぐ行為は、一見イタズラをしているように見えてしまいますよね。
しかし、これはわざと飼い主さんが困ったり嫌がったりすることをして、飼い主さんの気を引いている可能性が高いです。「このイタズラをしたら飼い主さんが気にかけてくれた」ということを、猫は過去の学習から知っています。
飼い主さんのベストな対応は…
もし猫が上記のようにわざと飼い主さんが困る行動をしてきたら、過剰に反応したり、大きな声で叱ったりするのはやめましょう。そうした飼い主さんの反応に、猫は「構ってもらえた!」と思います。
飼い主さんの気を引きたいがための行動でも、そのことに飼い主さんが困ってしまう場合は、関心を示さず無視することが効果的でしょう。「こういうことをしたら構ってもらえないんだ」と猫にわかってもらうことが大切です。
飼い主さんの気を引きたくて、構ってもらいたくて、「わざと」いけない行動をしてしまう猫たち。猫の本心に気づいてあげられると、飼い主さんも対策できますよね。ぜひ覚えておいてください!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/sorami