猫と暮らす
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去勢したのに!? 猫の"困りごと"がおさまらない理由とは?
迎え入れたオス猫には、去勢手術をする飼い主さんが多いようです。術後は性格がおとなしくなるなどメリットが多いですが、マーキングやマウンティングなどがなかなかおさまらないことも。
今回は、オス猫の発情による行動と去勢手術の関係について解説していきます。
去勢手術を受けた後のオス猫はどう変わる?

去勢手術の後にはホルモンバランスが変わるため、オス猫にはさまざまな変化が見られます。行動と性格が穏やかになり、見た目には丸みを帯びる傾向があります。
行動が変わる
マウンティングやスプレー行動をしにくくなる
オスの性衝動を誘発するホルモンが分泌される精巣を摘出するため、マウンティングやニオイの強いオシッコを周囲にかけるスプレー行動が減ります。
大声で鳴かなくなる
発情や性衝動がなくなるため、メスを求めて大声で鳴くことがなくなります。
噛みグセがおさまる
手術によって、オスが本来持つ縄張り意識が低くなり、闘争心も弱くなります。その結果、噛んだり、同居猫とケンカしたりといった攻撃的な行動が減ることがあります。
見た目が変わる
体が丸い印象になる
オス猫は元来筋肉質な体をしていますが、術後は運動量が低下するため筋肉も落ちていく傾向に。そのため見た目が丸い印象に変化していきます。代謝も術後は低下していくため、同じ食事量でもカロリーを消費しづらく、肥満に注意が必要になります。
顔周りがスッキリする
頬周りの筋肉が発達するのは、オスの性ホルモンの影響があるから。術後はこのホルモン分泌がなくなり、顔周りの筋肉も落ちてシュッとなります。
性格が変わる
穏やかになる
メスの鳴き声に興奮しなくなり、闘争心や縄張り意識も低下するため、術後は性格が穏やかになったと感じやすいでしょう。
甘えん坊になることも
子猫のうちに去勢手術をすると、成猫になっても子猫のような甘えん坊の性質が残ることが多いようです。
術後に問題行動がなくならないのはナゼ?

去勢手術の後は、性ホルモンの影響による行動がほぼなくなりますが、猫によっては問題行動がおさまらないケースもあるようです。
スプレー行動やマウンティングがおさまらない!
術後はほとんどのオスがスプレー行動やマウンティングをしなくなります。しかし、行動がなくなる時期には個体差があり数カ月~1年かけて次第になくなるケースも。また、手術を受けたオス猫のうち約1割は性衝動行動が改善されないようです。性的アピール以外でスプレー行動をしている可能性もありますが、困っている場合は動物病院を受診してみましょう。
手術後に警戒心が強くなった!
手術は猫にとってよくわからなくて怖いものです。無事手術を終えて家に戻っても、ストレスから警戒心が一時的に強くなることがあります。時間の経過とともにストレスも解消されて、警戒心が薄れていくはずですから、落ち着くまで見守ってあげましょう。
術後は愛猫の心身をあたたかく見守ってあげよう

去勢手術をすることにより、猫の心と体にはあらゆる変化が訪れます。手術そのものに対する恐怖もありますし、ホルモンバランスがそれまでと変わるため、順応できるまである程度の時間が必要となるかもしれません。愛猫が術後も健康で穏やかな生活を送れるよう、飼い主さんがあたたかく見守ってあげることが大切です。
参考/「ねこのきもち」2017年5月号『術後の”?”もスッキリ!去勢・避妊手術のすべて』(監修:Pet Clinic アニホス院長 弓削田直子先生)
文/紺道ゆあん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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