猫と暮らす
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猫が部屋の中をウロウロする理由 気をつけたいサインの場合も…?
猫が部屋の中をウロウロと動き回るとき、なにか要求があったり、ストレスサインの場合があるようです。また、場合によっては病気の症状で、ウロウロと落ち着かない様子を見せることもあるのだとか……。
この記事では、猫がウロウロしているときに考えられる可能性について解説します。
猫がウロウロするときの心理

猫が家の中でウロウロするとき、以下のような「要求」があると考えられるかもしれません。
お腹が空いている猫は、飼い主さんに空腹を訴えるためにウロウロすることがあります。飼い主さんがごはんの準備をしていると、待ちきれずにソワソワとすることも。
遊んでほしいときやトイレを掃除してほしいなどの要求がある場合も、ウロウロしていることがあります。そのときの状況から、愛猫がなにを要求しているのか、飼い主さんは気づいてあげたいですね。
環境の変化が影響していることも

また、環境の変化などが原因で、猫がウロウロしている可能性もあるでしょう。
猫は狩りをして食料を得たり、安心できる寝床を確保したりするために「縄張り」を持つ習性があります。室内飼いの猫の場合は、自由に行き来できる「部屋全体」が安心できる縄張りです。
その縄張り内でなにか変化があったり、不安やストレスを感じると、同じ場所を落ち着きなく何回もウロウロ歩き回ることがあります。
よくある原因としては……
などが挙げられます。
猫のウロウロは病気が原因のことも…?

また、猫がウロウロしているとき、病気を疑ったほうがいいケースもあります。よくあるものとしては、下記のような病気です。
泌尿器系の病気
猫がトイレの中や周りでウロウロしているときは、「用を足したいけど出ない」「出すときに痛みを伴う」などといった異変や不調がある可能性も。たとえば、膀胱炎や尿結石などで痛みや残尿感があると、ソワソワしたりウロウロして落ち着きなく歩き回ることがあるのです。
そのほか、下記のような行動が見られることもあります。
甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は、高齢猫に多い病気です。甲状腺ホルモンが過剰に出されることによって、全身に影響を及ぼし、落ち着きがなくなってウロウロ歩き回る行動が見られます。
そのほかにも……
などの症状が見られます。また、病気が進行すると、下記のような症状も見られるように。
認知症
猫の寿命は年々延びており、それに伴い増えている病気がいくつかあります。そのひとつが、認知症。認知症では、目的もなくウロウロ歩き回る行動のほか、下記のような症状が見られます。
また、体に痛みや違和感があったり、神経症状などでもウロウロ歩き回ることがあります。
もしも愛猫に何らかの病気のサインが見られる場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。
猫がウロウロしているときに、飼い主さんができること

なにか要求があってウロウロしている場合は、できる範囲で応えてあげてください。また、ストレスを感じているような場合は、できるだけその原因を取り除く工夫をしたり、その不安やストレスを克服できるまで待ってあげましょう。
たとえば、引っ越しなどの環境の変化に対しては、猫が自分のニオイを付けて新しい環境に慣れるまで待ってあげましょう。新入り猫を迎え入れてソワソワしている場合は、先住猫が慣れるまで新入り猫をケージに入れたり、別の部屋に移動するなどして、気長に待つことも大切です。
猫砂やフードを変更するときには、猫の様子に注意しながら徐々に変えるようにしましょう。猫はキレイ好きな動物なので排泄物が長い時間放置されていることを嫌がります。清潔に保ってあげてください。
また、上記で説明したように、なんらかの病気が原因でウロウロとしている可能性もあります。愛猫にいつもと違う様子が見られたら、獣医師に診てもらうようにしてくださいね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE 『猫が鳴きながらウロウロする心理 じつは「あれ」を要求している!?』
ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫がウロウロと落ち着かない原因とは? 病気の可能性、対策も解説』
文/柴田おまめ
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