猫と暮らす
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油断は禁物! もしも愛猫が熱中症になってしまった時の対処法
猫の熱中症は、急激な気温の上昇に体が対応できず、短時間で症状が出る不調のことを指します。肉球からしか汗が出ず、体温を放出するのが苦手な猫にとって、夏真っ盛りの7月、8月だけでなく、気温が上昇する5月、6月や9月、10月も実は、油断は禁物なんです!
今回は猫の熱中症の症状と、熱中症の応急処置法を解説します。
熱中症の症状って?

猫の熱中症の症状には、体表がかなり熱い、足取りがおぼつかない、苦しそうに口呼吸するといったものがあります。
さらに症状が悪化すると、天を仰ぐように口呼吸をしたり、自力では動けない、意識がないという状態になります。
もしも愛猫が熱中症になってしまったら……

熱中症になってしまったら、まずは意識の確認をしましょう。意識がない場合、ほとんどは命にかかわるほど危険な状態です。もしもの事態に備えて、応急処置法を知っておくと飼い主さんも少しは安心なはず。
意識がある場合とない場合の応急処置法を紹介します!
意識がある場合の応急処置法
意識を確認した際、猫が飼い主さんの呼びかけに反応する、自力で動ける場合はこれからご紹介する3ステップを実践しましょう。
1. 部屋を涼しくする
窓を開けたり、エアコンをつけていつもの温度まで下げましょう。また、カーテンを閉めて猫が日光に当たらないようにする、猫を移動させるなども有効です。
部屋の温度はふだんから28℃~30℃と少し高い温度に設定し、暑さに慣れさせておくのもよいでしょう。
2. 濡らしたタオルを体にかける
水につけて軽く絞ったタオルを猫の体を覆うようにかけてあげましょう。氷の用意ができるのであれば、氷水につけたタオルの方が効果的です。
3. 冷たい水を飲ませる
猫が自力で水を飲めるようであれば、氷水を用意し、猫の近くに置いて水を飲ませましょう。このとき、水飲みボウルを少し傾けてあげると猫が飲みやすくなります。
このあと症状がよくならなければ、急いで動物病院に連れて行ってください。
意識がない場合の応急処置法
飼い主さんの呼びかけに反応しない、自分の力で動けないときは、意識がない状態です。意識がない場合の応急処置の3ステップをご紹介します。
1. とにかく体を冷やす
すぐに体を冷やすことが大切です。浴槽に残り水がある場合は、猫の首元あたりまで水位を減らして体を支え、顔から下の全身を浸します。このとき、毛の間に水がはいるよう、シャンプーをするように指でさすりましょう。
浴槽に水がない場合は、シャワーでも大丈夫。お尻側から毛を逆立てるようにシャワーを浴びせてください。
この方法を意識がある猫に行うと、体を冷やしすぎ、血行が悪くなることで熱を逃しにくくなります。必ず意識がないことを確認してから行いましょう。
2. 動物病院に電話して指示を仰ぐ
緊急性が高いため、すぐに受け入れてほしい旨を伝えましょう。その際に獣医師からの指示があれば、指示に従って行動してださい。
3. 猫の体を冷やしたまま動物病院へ連れていく
獣医師から指示が無ければ、氷や保冷剤を使って移動中も体を冷やし続けます。濡らしたタオルを体にかけ、氷や保冷剤を体のまわりに置きましょう。
このときは大きなビニール袋など、水が漏れないものに入れて運んでください。
まさかの事態に備えて、対処法を覚えておきましょう

飼い主さんが気を付けていても、愛猫が熱中症にかかってしまったということは実際に起こっています。言葉がしゃべれないからこそ、異変にはすぐに気づいて適切な処置をしてあげたいものです。
意識を確認する、体を冷やす、この2点は応急処置としてとても大切なステップ。愛猫が熱中症にかかってしまったら、落ち着いて迅速に行動しましょう。
参考/「ねこのきもち」2016年8月号『真夏の夏バテ&熱中症事件ファイル』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
文/Yumi
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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