猫と暮らす
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鳴くことを学習した猫 「鳴かない猫が鳴く」ようになった理由
猫は舌が薄く、声を発することが苦手。野生時代には敵に居場所がばれないように極力鳴かず、単独で行動していたため、鳴く必要がありませんでした。その猫が鳴くようになった理由は、飼い主さんに気持ちを伝えるためといわれています。今回は、猫が鳴く謎について詳しく解説していきます。
今、しゃべった?人がしゃべっているように鳴く理由

猫にごはんをあげる際、「ごにゃん」と言っているように聞こえるなど、人の言葉をしゃべっているように感じたことはありませんか? 猫は以前このように鳴いたときに、飼い主さんが喜んだのを覚えています。
実は、猫は要求によって鳴き方や声の大きさを変えています! 「しゃべるように鳴くと要求が通る」ことを学び、同じような鳴き方で飼い主さんにアピールをしているのです。
よく鳴く猫とあまり鳴かない猫の違い

鳴く頻度は個体差によって異なりますが、その多くは性格の違いとされています。頻繁に鳴く猫は、飼い主さんへの要求やアピールが強い猫ということ。つまり飼い主さんへの依存心が強く、積極的な性格をしている傾向があります。
一方であまり鳴かない猫は、独立心が強く、控えめな性格といえます。
鳴く頻度は猫種によっても違う
猫種も鳴く頻度に関係があるといわれています。シャム、バーミーズ、アビシニアンは比較的よく鳴く猫種で、なかでもシャムは「おしゃべり」として有名です。
ロシアンブルー、ベンガル、エジプシャンマウはあまり鳴かない猫種とされています。ロシアンブルーは「ボイスレスキャット」と呼ばれることも。ベンガル、エジプシャンマウといった野生に近い種類の猫もあまり鳴かない猫種に入ります。
大きくなったら鳴かなくなる

猫が一生のうちで一番鳴く時期は子猫のとき。子猫は鳴くことで母猫に「面倒をみて」と必死にアピールをします。人と一緒ですね♪
大きくなるにつれ自分でできることも増えていくため、鳴く頻度が少なくなりますが、甘えん坊な猫は成猫になってもよく鳴くことが。
ちなみに猫も声変わりをするのだとか! 子猫のころは、甲高い声で「ミャー」というような鳴き方ですが、1才くらいには「ニャー」と標準の声で鳴くようになります。年を重ねていくと、太くて低い声になっていくこともあるようです。
猫がしゃべっているように鳴くと、飼い主さんはとても嬉しくなりますよね。猫が理解して鳴いているとなると、もはや猫に転がされている気分です。何を要求するときに、どのような鳴き方をするのか、飼い猫をよく観察すると新しい発見があるかもしれません。
これから新しく猫を迎える方は、猫種を考える参考にもなるでしょう。応えたくない「要求鳴き」にはグッとこらえて我慢することも忘れないでくださいね!
参照/「ねこのきもち」2018年2月号『鳴く 寝る 乗る 舐める 臭/匂う(嗅ぐ)よくする行動の謎にせまる!猫を解き明かす5つのN』(監修:哺乳動物学者 川崎市環境影響評価審議会委員 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/Yumi
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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