どんな猫でも熱中症のキケン性はありますが、とくになりやすい猫がいます。個体差があるので一概にはいえませんが、「年齢」「猫種・毛色」「健康状態」によって熱中症になりやすい猫の傾向を紹介しましょう。
年齢は… 子猫やハイシニア猫がなりやすい
生後2カ月くらいまでの子猫は、体温調節機能が発達していないうえ、活発に動くために体温が上がりやすいので熱中症になりやすいです。また、16才以上のハイシニア猫は体温調整機能が衰えるうえに、動くことが億劫になり、飲水量が減ったり、暑くても移動しなかったりするので熱中症になりやすいといえます。
猫種・毛色は… 長毛種や短頭種、黒い毛色の猫がなりやすい
ノルウェージャンフォレストキャットなどの長毛種は、豊かな被毛によって体の熱が放散されにくい傾向に。エキゾチックショートヘアーなどの短頭種は、鼻腔が狭いため空気の通りが悪く、熱がこもり体温が上がりやすいです。また、黒い毛色の猫は、太陽光を吸収しやすく体表が高温になりやすいでしょう。
健康状態は… 持病がある猫や肥満気味の猫がなりやすい
持病がある猫は、病気の影響で体温調節機能が働きにくいので熱中症にかかりやすい傾向が。下の「とくに熱中症にかかりやすい持病」がある猫は、さらに注意が必要です。また、太り気味の猫は、体脂肪が放熱を妨げてしまうので体に熱がこもりやすくなり、熱中症のリスクが高まるといわれています。
とくに熱中症にかかりやすい持病は…
●脱水症状を起こしやすい「腎不全」「糖尿病」
●呼吸による熱交換が困難な「呼吸器疾患」
●心拍数や体温が高めな「甲状腺機能亢進症」
●血液循環が悪く体温調節をしにくい「心臓病」
●痛みで動くことが困難になる「関節疾患」
いかがだったでしょうか? 愛猫に当てはまることはありませんでしたか?
もし、当てはまる場合はとくに熱中症に気を付けてあげてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2020年5月号『熱中症注意報2020』(監修:気象予報士、獣医師 鈴木勝博先生)
文/Betty
※この記事で使用している画像は2020年5月号「熱中症注意報2020」に掲載されているものです。