猫と暮らす
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鳴き方でわかる猫の気持ち 飼い主を「親」だと思っているときの鳴き方は?
愛猫の鳴き声を聞いていて、「私のことを親だと思っているのかな」と感じる瞬間はありませんか? 鳴き声から愛猫の愛情を感じることができたとき、飼い主さんも嬉しいですよね♪
今回は、猫の鳴き方の特徴からわかる猫の気持ちについて、ねこのきもち獣医師相談室の先生がくわしく解説します。鳴き声に関する豆知識も多めにお届けします!
飼い主さんを「親」だと思っている猫の鳴き方

猫の愛情表現で「鳴き声」が関わる状況としては、その猫が飼い主さんのことを「親のような存在」と認識し、積極的に何かを要求したり甘えたりする気持ちで鳴いているケースが考えられますね。
元々、成猫同士の愛情表現は、鳴くことよりも喉鳴らしやグルーミングなどの行動で表現することが多く、鳴くのは相手に自分の存在を伝える必要があるときに、合図のように短く鳴く程度。
そうした猫が、積極的に鳴き声でコミュニケーションをするのは、子猫が親猫に何かを要求をするときなのです。
要求しているときは、より高い音域の声で鳴く
子猫が親猫に何かを要求をするときの鳴き方には、下記のような特徴が見られます。
- 食事の催促など「はっきりした要求」があるとき→より大きな声で繰り返し鳴く
- 自分の存在に気づいてほしかったり、甘える気持ちをアピールするとき→人間の耳ではとらえられないくらいの高い音域の声で鳴く
この子猫のときのような行動は、飼い主さんを「親」として認識してる成猫にも見られます。
ちなみに、より高い音域の声は人間の耳ではとらえられないため、無音で猫の口の動きだけが鳴いているように見えることもあります。
鳴き声には猫の個性が出ることも

猫の性格の違いによって鳴き声にも個性があるものの、どちらかといえば高めの音域で、飼い主さんを目で追いながら鳴く場合が多いです。実際に飼い主さんを追いかけたり、近寄ったりしながら鳴いているコもいるかもしれませんね。
ちなみに、甘える気持ちのときの鳴き方については、控えめな性格の猫だと口を開けないままで鳴くこともあり、それぞれの個性が出やすい部分かもしれません。
愛猫からの愛情表現を感じたときの飼い主さんの対応

猫のしぐさや鳴き声から「大好き」を伝えてくれているように感じたとしても、じつは「気づいて」「甘えたい」「かまって」など、もっと直接的な要求のサインであることも多いです。
おやつや食事、遊びの要求などに過剰に応えすぎるのはよくないですが、愛猫が愛情を伝えようとしている様子であれば、「気づいているよ」と飼い主さんからも伝え返してあげてください。
「愛情に気づいてるよ」と猫に伝える方法は?
たとえば、下記のような対応をするのがいいでしょう。
1つ目と2つ目は、愛猫のアピールに飼い主さんが声で応える方法。3つ目は、猫同士で用いられる「敵意はありません」「穏やかな気持ちです」と相手に伝えるサインのひとつ。いずれも猫に安心感を与える効果が期待できます。
猫を撫でてあげるときのポイントは?

猫からの愛情に応えるために、飼い主さんは「撫でてあげたい」と思うかもしれませんが、嫌がってしまう場合もあるので注意が必要です。
猫が鳴くだけでなく、飼い主さんに体を擦り付けてくるなど積極的な行動をするのであれば、その行動に応えてあげましょう。頭やあごの下など、猫が心地よいと感じやすい部分から優しく撫でてあげてみてください。
猫の愛情表現に応える方法を丁寧に探してあげよう
猫の性格は実にさまざまで、「自分から積極的にアピールするのに直接触られるのは嫌い」など、なかなか気難しいコもいます。
愛猫からの愛情表現には、まず声や目線などのしぐさで「気づいているよ」と応えてあげたうえで、実際に何を喜ぶのかをいろいろと試してみましょう。そのコにとって一番嬉しい対応を丁寧に探してあげてくださいね。
【豆知識】不安や恐怖を感じているときや、精神的に不安定な猫の鳴き方

最後に豆知識として、猫が不安や恐怖を感じているときの鳴き方について解説します。
猫が漠然とした不安や恐怖を感じているときは、むしろ寡黙になって身を低くし、高いところや狭い場所などに素早く身を隠そうと振る舞うことのほうが多いです。
一方で、突然の大きな音や、窓の外の野良猫の姿、突然の来客など、不安感を煽るような刺激や恐怖を感じるような相手には、「シャー」と強く息を吐くような威嚇音や、「ウー」と低く長い唸り声で相手に警告を発し、遠ざけようとすることがあります。
太く長い独特な鳴き方には、注意が必要な場合も…
また、不安や恐怖とは異なりますが、自分の存在を積極的にアピールし何らかの要求を通そうとする強い意思がある際には、発情期のときのような太く長い独特な鳴き声に似た声で、繰り返し鳴く行動が見られることもあります。
単にワガママな要求にすぎない場合もありますが、まれに体調不良やストレスなどで精神的に不安定になっているなど、向きあって対応する必要があるケースもあるので注意が必要です。その場合は、動物病院を受診しましょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/Honoka
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