「○○」と名前を呼ぶと、振り向いてくれる猫たち。その行動から、猫が自分の名前を知っていることがわかりますが、ほかの言葉も名前のように覚えているのでしょうか。今回は、猫が反応する言葉について、ねこのきもち獣医師相談室の先生にお話しを伺いました。
猫は言葉を記憶しているの?
猫は人が発する言葉を記憶しています。猫が記憶する語彙数については詳しくわかっていませんが、200語くらいあると考える研究者も。
また、その理解力は年齢が増すごとに増えていくようにも感じるので、かなりの数の言葉を記憶しているといえるでしょう。愛猫がどんな言葉を覚えているのか、声をかけて反応を試してみると面白いかもしれません。
猫が記憶しやすい言葉の傾向は?
自分の名前のほか、ふだんの生活で耳にすることの多い言葉は記憶しやすいと考えられます。また、「ごはん」「おやつ」など、自分にとっていいことが起こる言葉や、「ダメ」「コラッ!」などの注意されるときの言葉も猫は記憶しやすいでしょう。
猫は飼い主さん以外の人が発する言葉も理解できるの?
猫は言葉を理解する際に、状況や発話者、声のトーンなどもあわせて総合的に判断していると考えられています。そのため、例えば「ごはんだよ」と声をかける人がいつもと違うと、何も反応しないはずです。
また、猫は「ダメ」「コラッ!」などと注意されたとき、目を丸くして動きを止めるようなしぐさをすることがありますが、この場合も言葉だけに反応しているとは考えにくいです。飼い主さんの雰囲気などを見て、猫は嫌だな、怖いなと感じているのでしょう。
愛猫にかけてあげたい言葉とは?
愛情を伝えあうことは、飼い主さんと猫の信頼関係を築くうえでとても大切なことですから、「大好きだよ」「愛してるよ」などの言葉は、積極的にかけてあげたいです。愛情を伝える言葉を口にすることで、猫はもちろん飼い主さんも優しい気持ちになれるでしょう。
口に出すのが恥ずかしい人は、愛猫を見つめながら心の中でつぶやいてみてください。きっと伝わるはずですよ。
猫は飼い主さんの雰囲気や周囲の状況などから、飼い主さんの発する言葉を記憶することがわかりました。声をかけながらお世話をしてたくさんの言葉を教えてあげると、楽しいかもしれませんね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。