突然の雷に、驚いたり怖がったりする猫の行動を見たことがあるかと思います。じっとしていてくれたらいいですが、雷がきっかけでほかのトラブルや事故が起こる可能性も。
この記事では、雷が鳴ったときに猫がとりがちな行動や雷が原因による事故などについて、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫が雷を怖がる理由
雷を怖がる猫が多いと思いますが、それは猫の聴覚が優れているためです。猫は人よりもずっと雷の音が大きく聞こえるため、不快に感じたり怖いと思ったりする猫が多いのです。
ただ、これには個体差があるため、雷に慣れている猫であればそれほど恐怖心を持たないコもいます。
雷が鳴っているときに怖がる猫の行動
雷を怖がる猫は、雷が鳴っているときに下記のような行動をとる傾向があります。
- 低い姿勢で警戒する
- 落ち着きがなくなる
- 布団の中や押し入れの中、箱の中などに隠れる
- 震える
- 鳴く
- 逃げ出す
雷が原因で起こるトラブルや事故
上記のように、雷の音に驚いた猫は外に脱走してしまう場合があります。脱走してしまうと外で事故にあったり、家には戻らなかったり、さまざまなリスクが考えられます。
猫が突然の出来事に驚いて脱走することのないように、飼い主さんは日頃から脱走防止策を講じておいたほうがよいでしょう。
また、雷に驚いて隠れたあとも怖がったり、警戒することなどから、隠れた場所からなかなか出てこないということもあります。
雷を怖がる猫への対策
最後に、雷を怖がってしまう猫に対して飼い主さんができることを紹介します。
①猫の恐怖を助長させないように気をつけよう
飼い主さんのなかにも、雷が苦手だという人もいると思います。しかし、飼い主さんが雷を怖がってしまうと、「雷はやっぱり怖いんだ!」と猫の恐怖を助長させることになります。
雷を怖がっている猫に対して、飼い主さんは「怖くないんだよ」と思わせるように、ふだん通りの冷静な状態で慌てずに優しく接してあげましょう。
②猫が安心できる場所をふだんから準備しよう
たとえば、屋根があるハウスなど、猫が安心していられる場所を日頃から用意してあげると、雷が怖くて落ち着けないときにもそこで休むことができると思います。
③雷が予測できたら猫を家の中心に移動させよう
天気予報を見て雷を予測できるときは、予め雨戸やカーテンを閉めておきましょう。また、家の中では中心部ほど音が響きにくいので、猫を家の中心部に移動させておくのも対策になります。
④雷の予報がある日はなるべく猫をひとりにしないようにしよう
雷を予測するのは難しいとは思いますが、できるだけ猫を1匹にしないほうが好ましいです。もし1匹で留守番中に雷が起こると、かえって雷を怖がってしまうようになることが多いです。
雷が鳴って愛猫が怖がっていたら、飼い主さんはできるだけ安心させてあげるように心がけてみてください。上記のように日頃から準備できる対策もあるので、ぜひ実践してみてくださいね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/Honoka