猫と暮らす
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便秘や食欲不振の原因になることも…猫が「寒いな」と感じているときのサイン
猫は寒さが苦手ですよね。本格的な寒さを迎えるなか、しっかりとした寒さ対策をしておかないと、猫が体調を崩してしまうこともあるようです。
この記事では、「猫が寒いと感じているときのサイン」や「寒さが原因で起こりうる不調」について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫が「寒い」と感じているときに見せるサインは?

ーー猫が「寒い」と感じているとき、どのようなサインを見せるのでしょうか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「寒いときに猫が見せるサインとしては、たとえば…
などですね。これらは、自分の体温をなるべく保持して温まっている様子です。また…
というような行動が見られたら、暖かいところを求めているサインです」
猫が寒さを感じているときの対策は?

ーー猫が寒いと感じているとき、飼い主さんはどんな対応をしてあげるのがいいのでしょうか?
獣医師:
「毛布や湯たんぽ、こたつ、カーペット、ストーブ、ペット用ヒーターなどの暖房器具を用意してあげましょう。部屋全体を暖房であたためても床は冷たいことが多く、床に近い生活をしている猫にはより寒いと感じてしまうので、低い位置を暖められるようにするといいです。
寝る際に決まった固定のケージで寝るのであれば、断熱材で窓を保護してあげたり、寒くない場所へと移動することもいいでしょう。
あと、ぽかぽかしている日は日向ぼっこさせてあげられるといいですね」
寒がりな猫の傾向は?

ーーちなみに、寒がりな猫には傾向などはあるのでしょうか?
獣医師:
「高齢になると寒がりになっていきます。また、長毛種よりも短毛種のほうが寒いと感じやすいでしょう」
寒さが原因で起こりうる猫の不調は?

ーー寒さが原因で起こりうる不調には、どのようなものがあるのでしょうか?
獣医師:
「寒さが直接お腹を冷やし、便秘や食欲不振につながったり、寒さで動きが減り、間接的に便秘や食欲不振につながったりもします。運動不足だと飲水量が減ったり、トイレの我慢にもつながるので、『尿石症』を発症する可能性もあります。
冬に向かう季節の変わり目は一年で最も大きく気温が変わる時期で、風邪もひきやすいです。持病を抱える猫はバランスを崩しがちなので、気をつけてあげたいですね」
ーー猫がそうした不調にならないようにするためにも、寒さ対策は大切なのですね。
獣医師:
「そうですね。早めに寒さ対策をするといいと思います。暖かいところとそうでないところを、猫が使い分けられるようにしてあげてください。
ほかにも、お水やごはんを少し温めてあげるのもいいでしょう。食欲や飲水を促したり、内臓の動きを助けてくれます」
猫のいる家庭ではストーブの扱いに注意しよう

獣医師:
「寒さによる不調ではないですが、ストーブによる低温やけどで、背中の毛が少々焼けて色が変わっている猫をたまに診ることがあります。ストーブと距離をとれるように設置してあげましょうね」
猫は言葉が話せません。飼い主さんは日頃から愛猫の様子を注意深く観察し、「寒い」や「不調」のサインを見逃さないようにしましょう。それと同時に、万全の寒さ対策も行ってくださいね!
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/雨宮カイ
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