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猫の健康を考えるとよくない! 飼い主さんがしがちなNG行為
愛猫には健康でいてもらいたいものですが、飼い主さんの日頃のお世話の仕方によっては、愛猫の健康に悪影響を与えてしまうこともあるようです。
この記事では、猫の健康を考えるとよくない飼い主さんのNG行為について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫の健康状態を悪化させる可能性のある飼い主さんの行為

ーー猫の健康状態を悪化させる恐れのある飼い主さんの行為について教えてください。
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「ごはんやおやつの量を計らずにあげることですね。しっかり量を計ってあげないと、肥満になってしまいます。反対に、足りていないと痩せすぎてしまいます。
そのコの体型や体質、運動量にあわせて、ごはんやおやつの量を調節することはとても大切なことです。また、食べたあとによく吐き戻してしまう猫や、食が細くてだらだら食べる猫など、そのコそれぞれの特徴がありますので、あげ方にも工夫が必要です。みんな同じではありません」
ーー食べても吐いてしまったり、食が細い猫にはどのような工夫ができますか?
獣医師:
「食べてすぐ吐いてしまう場合には、お腹が空きすぎて慌ててがっついて食べている、または空腹時間が長すぎるのかもしれません。猫の様子を確認してみてください。
反対に、だらだら食べる場合には、フードを下げてしまう時間を作ったり、よく食べる時間帯を中心にあげてみるなどしてみてもいいかもしれませんね」
いろんな種類のフードをあげると食物アレルギーを引き起こす原因にも

ーー飼い主さんの行動が原因で猫の健康状態が悪化した事例について、先生は実際に診たことがありますか?
獣医師:
「猫はもともとグルメで食にこだわりのあるコも多いですので、食べないからといろいろな種類のものを思いつくままにあげている飼い主さんをよく見かけます。
一見、そのコにとってはとてもいいことに見えるかもしれません。しかし、じつはフードを様々な種類にするということは、食物アレルギーを引き起こしてしまう可能性を生んでしまいます。
すべてのコがそうなるわけではありませんが、たくさんの種類の成分を体に取り入れることで、アレルギー体質を作ってしまうこともあるのです」
ーー食にこだわりのある猫だとなかなか同じものを食べない場合もあると思いますが、対策などはありますか?
獣医師:
「3種類ほどのフードを厳選し、1カ月ごとにローテーションするやり方をおすすめしています。飽きたころには新しいものがくるので、比較的うまくいきます。飽きっぽいグルメの猫ちゃんに試してみてはいかがでしょうか?
食物は健康にとってとても大切です。自分のコの特徴をしっかり知って、工夫してあげましょう」
愛猫に健康でいてもらうために、飼い主さんができること

ーー愛猫が健康でいられるように、飼い主さんがふだんからできることを教えてください。
獣医師:
「日頃から愛猫の体重をはかる習慣をつけましょう。また、自分のコが太っているのか痩せているのか知るために、年に1回は健康診断を受けさせてあげましょう。
愛猫にいつまでも健康でいてもらうために、何をどれだけ食べるかは大切なことですので、日頃から意識してみてくださいね」
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/柴田おまめ
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